2024年最新おすすめVRゴーグル。Meta Quest 3、PICO 4、Vision Pro、PlayStation VR2、Valve Index、HTC VIVE Proの比較と違い。

PC用VRにおすすめのゴーグルと違い

VR端末は値段がマチマチで、そのスペックも機器により様々。
私も最新デバイスから最新デバイスへ、次々に買い替えて来ましたが、
VRの進化は目まぐるしく、新しいものほど簡単に廃れるということ。

Appleから「Vison Pro」も出たけど、しばらくはMetaの独壇場。
VR黎明期から使ってきた私が、
今では「HTC Vive」や「Valve Index」を使わなくなって、
「Meta Quest 3」ばかり使ってる理由について。

高価格だから高性能ってわけでもなく、
高性能を売りにしているVRゴーグルにこそ気を付けた方が良い。
スペックだけでは比較できないVR・・・ということで、
最新のVRデバイスについてまとめておきます。

目次

VRデバイスのスペック比較

Oclus Rift、HTC VIVE、PSVRと発売されたのは、VR元年の2016年。
2024年の現在に至るまで、非常に多くのVRゴーグルが登場してますが・・・
比較するに値するデバイスとなると限られます。

Windows Mixed Realityは、全く普及しないままVR市場から撤退。
というわけで、まずは現在主流となるVRゴーグル(VR HMD)のスペック比較から。

VRデバイスのスペック比較

スクロールできます
Meta Quest 3PICO 4 Apple Vison ProPlayStation VR2Valve IndexVIVE Pro 2
発売日2023年10月2022年10月2024年2月 ※米国2023年2月2019年11月2021年6月
発売価格
(税込)
128GB:74,800円
512GB:96,800円
128GB:49,000円
256GB:59,400円
256GB:3,499ドル
512GB:3,699ドル
1TB:3,899ドル
約50万円~60万円
74,980円
※PS5本体別売
セット:138,380円HMD:103,400円
セット:178,990円
解像度両目:4128×2208
片目:2064×2208
両目:4320×2160
片目:2160×2160
片目:3800×3000両目:4000×2040
片目:2000×2040
両目:2880×1600
片目:1440×1600
両目:4896×2448
片目:2448×2448
ディスプレイLCD:液晶LCD:液晶OLED:有機ELOLED:有機ELLCD:液晶LCD:液晶
レンズパンケーキレンズパンケーキレンズパンケーキレンズフレネルレンズフレネルレンズフレネルレンズ
HDR××××
視野角水平:110度
垂直:96度
105度90度110度130度120度
リフレッシュレート90 / 120Hz72 / 90Hz90/96/100Hz90 / 120Hz80/90/120/144Hz90 / 120Hz
プロセッサ SoCSnapdragon XR2 Gen 2Snapdragon XR2M2チップ&R1チップPS5に依存PCに依存PCに依存
HMD重量515g581g約600g560g748g約815g
単体起動× 要PS5×要PC×要PC
PC接続〇 Mac× 対応予定
アイトラッカー××××
フェイシャルトラッカー××××〇 別売り
ハンドトラッキング× 要PS5××
深度センサー××××
トラッキング方式インサイドアウトインサイドアウトインサイドアウトインサイドアウトアウトサイドインアウトサイドイン
モーショントラッキング6DoF6DoF6DoF6DoF6DoF6DoF
入力方法Touch Plusハンドコントローラーハンドトラッキングのみ
※コントローラー無し
PS VR2 SenseコントローラーVIVE コントローラー
Valve Indexコントローラ
VIVEトラッカー 等
VIVE コントローラー
Valve Indexコントローラ
VIVEトラッカー 等
バッテリー持続時間平均2.2時間約3時間2時間
オーディオステレオスピーカー内蔵
3Dオーディオ対応
ステレオスピーカー内蔵ステレオスピーカー内蔵
空間オーディオ対応
ステレオイヤホン
3Dオーディオ対応
オフイヤーBMR
直径37.5mm
Hi-Resヘッドフォン
プラットフォームSteamVR
VIVEPORT
Meta Quest Store
Oculus Rift Store
SteamVR
VIVEPORT
PICO Store
visonOSPS StoreSteamVR
VIVEPORT
SteamVR
VIVEPORT
発売元Meta Platforms
※旧Facebook
(米国)
Pico Technology
※Bytedance傘下
(中国)
Apple Inc
(米国)
Sony Interactive
Entertainment
(米国)
Valve Corporation
(米国)
HTC Corporation
(台湾)


単純に値段とスペックで比較しがちですが、
VRデバイスは、様々な要素が絡み合って成り立っているということ。
従来のパソコンやゲーム機と比べても、
スペックだけでは判断できない部分が非常に多い
高スペック≒高品質なVR体験というわけでは無いのです。

そのスペックをどうやってコンテンツに反映するか?
高性能を活かせる仕組み、ソフトウェアが無ければ意味がないわけで、
すぐに飽きて使わなくなったら元も子もないですからね。

事実、スペックだけ求めて衰退したVRゴーグルは数知れず、
VRにおいて、最も歴史ある企業が「Meta(旧Oculus)」であり、
現時点で圧倒的にユーザーシェアを占めるのも「Meta」。

アプリ数(コンテンツ数)も「Meta」に敵うサービスはなく、
「Meta Quest 3」以上にコストパフォーマンスの高いデバイスも無いのです。

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ちなみに、Meta Questには、「Meta Quest Pro」という高額モデルがありますが、
上位モデルというより試作機、どちらかといえば失敗した開発機モデルです。
フェイストラッキングやアイトラッキングできる利点こそ有りますが、
最新の「Meta Quest 3」の方が、スペックが優れており、価格もダンゼン安いです。
これから買うなら間違いなく「Meta Quest 3」を選ぶことを推奨します。

Meta Quest 3、Quest 2、Quest Proの比較。メタ社VRデバイスの進化と違い、買うべきモデル。

Meta Quest 比較

歴代Meta(Oculus)VRデバイス

発売日製品名トラッキング方式日本発売価格
2013年3月発表DK1 (Oculus Rift Development Kit 1)アウトサイドイン開発者向け
2014年3月発表DK2 (Oculus Rift Development Kit 2)アウトサイドイン開発者向け
2016年3月Oculus Rift CV1 (Consumer Version 1)アウトサイドイン
(パソコン用)
94,600円
2018年5月Oculus Go インサイドアウト
(スタンドアローン)
23,800円(32GB)
29,800円(64GB)
2019年5月Oculus Rift Sインサイドアウト
(パソコン用)
49,800円
2019年5月Oculus Quest インサイドアウト
(スタンドアローン&PC)
49,800円(64GB)
62,800円(128GB)
2020年10月Meta Quest 2
(旧称 Oculus Quest 2)
インサイドアウト
(スタンドアローン&PC)
33,800円(64GB)
44,800円(256GB)
2022年10月Meta Quest Proインサイドアウト
(スタンドアローン&PC)
226,800円(256GB)
2023年10月Meta Quest 3インサイドアウト
(スタンドアローン&PC)
74,800円(128GB)
96,800円(512GB)
赤字が現行販売モデル

VRの歴史≒Metaの歴史

発展途上のVRデバイスは、年々目まぐるしく進化しており、
ここ数年で衰退していったサービスも多いということ。

VRの歴史を知ることで、今後のVR市場と未来がどうなるのか?
ある程度予測もつきますし、ハズレデバイスを購入するリスクも避けられます。

VRが一般的に普及するきっかけとなったのが、
2016年の「Oculus Rift」と「HTC VIVE」と「PlayStation VR」の発売
消費者向けVRゴーグルが登場した年、いわゆる「VR元年」が2016年です。

パソコン用VR≒Windows VR≒SteamVRであり、
Steam運営のValveとHTCが共同開発したのが「HTC VIVE」
この時点では「HTC VIVE」と「Oculus Rift」の2つがシェアを占めていました。
※2017年にはWindows Mixed Realityも開始しましたが普及せず終了。
2016年時点では、トラッキングシステムは、アウトサイドイン方式を採用しており、
トラッキングする為に、外部センサーも設置する必要がありました。

そんな中、外部センサー不要にしたのがOculus(現在のMeta)です。
2018年5月に、単体起動できるスタンドアローンVRの「Oculus Go」を発売し、
2019年5月には、外部センサー不要の「Oculus Rift S」と「Oculus Quest」を発売
外部センサー不要のインサイドトラッキング(Oculusインサイト)へ完全移行した
のです。
Oculus RIft Sの価格もHTC VIVEの半値でしたからね。
2019年10月には、「Oculus Quest」が「Oclus Link(現在のQuest Link)」のベータ版をリリース
Oculus Questが、PCVRとしても使えるようになりました。これも凄い革命。

Meta Questは、スタンドアローンVR兼パソコンVRのハイブリッド機となり、
パソコン用VRの「Oculus Rift S」を販売終了→Meat Questに一本化にしたのも凄い。
2022年10月、高性能で格安な後継機「Meta Quest 2」もバカ売れ。
パソコンでも使えるから、PCVRでも圧倒的シェアNo.1となっており、
今も昔も一番売れているVRデバイスです。

その間、2019年11月に、HTCと共同開発していたValveが、単独で「Valve Index」を発売
これによりSteam公式VRデバイスは「HTC VIVE」→「Valve Index」へ遷移し、
Steam頼りだったHTCは、ただの高性能デバイスを作るメーカーへとなり下がる。地雷です。

VR HMD「Valve Index」購入レビュー。HTC VIVE Proと比較したメリット・デメリット。

HTCのVIVEシリーズは、迷走を続け、
今となっては買ってはいけないVRメーカーへ。
スペックよりも、プラットフォームが重要だと分かる失敗例。
Cosmos、VIVE Flow、XR Elite・・・スペックの割にマジで使えません。

HTC VIVE Pro Eye、Pro 2、Cosmos Elite、Focus 3、XR Eliteの違い。HTC製VR HMDのデメリット。

2022年10月には、格安で高性能な「PICO 4」が登場し、
2023年2月に、プレステ専用の「PlayStation VR2」も登場しましたが・・・
正直、Meta Questシリーズのライバルというほど売れず、足元にも及ばず。

いずれもVR事業は芳しくないことから、
PICOもSony Interactive Entertainment(SIE)も、大幅リストラを実施
VR事業を縮小する方針なのも明らかとなっています

PICOは今後の事業の重点をVRのハードウェアおよびコア技術の開発に移す。それに伴い、販売・アフターサービス部門、コンテンツ作成部門、プラットフォーム開発部門などで人員を削減。モバイルOS(オペレーションシステム)部門については、バイトダンスのプロダクト開発部門に編入するとしている。

TikTokのバイトダンス、「VR事業を縮小」の誤算 子会社「PICO」の販売実績は目標に遠く及ばず | 「財新」中国Biz&Tech | 東洋経済オンライン

ソニーグループ傘下でPlayStation関連のハードウェアおよびソフトウェアの開発や販売を行っているSony Interactive Entertainment(SIE)が従業員の8%に当たる約900人の人員削減を発表しました。人員削減計画は日本の従業員も対象となっているほか、VRゲーム「PlayStation VR WORLDS」などの開発を担当してきたLondon Studioが閉鎖することも決定しています。

ソニーのゲーム部門「SIE」が900人の解雇を発表、VRゲームの開発スタジオを解散し日本でも退職支援パッケージを展開 – ライブドアニュース

2023年10月に、Metaの最新デバイス「Meta Quest 3」も登場。
MRデバイスとしても、圧倒的な優位性があり、
2024年現在では、VR&MRデバイスで「Meta Quest」の一人勝ち状態なのでした。

コンシューマ向けVRの発売日

発売日メーカー製品名VRタイプトラッキング方式日本発売価格
2015年11月Samsung
Oculus
※現Meta
Samsung Gear VRスマホ用VR
※Galaxy専用
ヘッドトラッキングのみ約15,000円
US99.99ドル
2016年3月Oculus
※現Meta
Oculus RiftPCVRアウトサイドイン94,600円
2016年4月HTCHTC VIVEPCVRアウトサイドインセット:111,999円+税
2016年10月SIEPlayStation VRPlayStation VRアウトサイドインCamera同梱:44,980円+税
2018年4月HTCVIVE ProPCVRアウトサイドインHMD:94,000円+税
セット:162,880円+税
2018年5月Oculus
※現Meta
Oculus Go スタンドアローンVRインサイドアウト
32GB:23,800円
64GB:29,800円
2019年5月Oculus
※現Meta
Oculus Rift SPCVRインサイドアウト49,800円
2019年5月Oculus
※現Meta
Oculus Quest スタンドアローンVR
※PCVRも可
インサイドアウト64GB:49,800円
128GB:62,800円
2019年6月HTCVIVE Pro EyePCVRアウトサイドインHMD:94,000円+税
セット:186,120円+税
2019年10月HTCVIVE CosmosPCVRインサイドアウトセット:89,882円+税
2019年11月ValveValve IndexPCVRアウトサイドインセット:138,380円
2020年3月HTCVIVE Cosmos ElitePCVRアウトサイドインHMD:67,100円+税
セット:109,990円+税
2020年10月Oculus
※現Meta
Meta Quest 2
※旧 Oculus Quest 2
スタンドアローンVR
※PCVR利用も可
インサイドアウト64GB:33,800円
256GB:44,800円
2021年6月HTCVIVE Pro 2PCVRアウトサイドインHMD:103,400円
セット:178,990円
2021年10月HTCVIVE Flowスマホ用VRグラスインサイドアウトHMD:59,990円
2022年10月PicoPICO 4スタンドアローンVR
※PCVR利用も可
インサイドアウト128GB:49,000円
256GB:59,400円
2022年10月MetaMeta Quest ProスタンドアローンVR
※PCVR利用も可
インサイドアウト256GB:226,800円
2023年2月SIEPlayStation VR 2PlayStation VR
※PCVR対応予定
インサイドアウト74,980円
2023年4月HTCVIVE XR EliteスタンドアローンXRインサイドアウト128GB:179,000円
2023年10月MetaMeta Quest 3スタンドアローンVR
※PCVR利用も可
インサイドアウト128GB:74,800円
512GB:96,800円
2024年2月
※米国
AppleVision Pro
※日本未発売
スタンドアローンVR
※Mac接続も可
インサイドアウト256GB:3,499ドル
512GB:3,699ドル
1TB:3,899ドル
赤字が現行販売モデル

VRの歴史を見てみると、MetaがVRにおいてパイオニアだということ。
スタンドアローン、インサイドアウトトラッキング、PCワイヤレス接続、MR体験・・・
全てにおいてMetaが率先しており、VRの歴史≒Metaの歴史といっても過言ではない。
VRプラットフォームへの投資額も桁違いですからね。

2014年に、FacebookがOculusを買収した時点で、
「VRを次のコンピューティングプラットフォームにする」という目標を掲げており、
2021年末に、社名を「Facebook」から「Meta」へ変更したのも、
メタバース領域(仮想空間)を主軸とするから。
そもそもVRへの覚悟が違うし、商売で差が付くのはスペックでは無く熱意や覚悟だと信じたい。

Meta Quest 比較

2024年には「Apple Vision Pro」が登場したことで「Meta」の凄さを再認識。
Vision Proは、どちらかというと試作機であり、プラットフォームも閉鎖的、
用途が限定的であり、まだまだ仕上がってませんからね。

一方、「Meta Quest」は、他PCプラットフォームとの連携も確立済みで、
既に空間コンピュータのようにも使えて、PCVRはワイヤレスでSteam Linkまで対応済み。
VRでの経験の違いの差は、まだまだ埋まらないような気がしました。
この辺は、iPhoneの歴史≒スマホの歴史と似たようなものかなと。
なんだかんだでiPhoneでスマホ革命を起こしたのがAppleですからね。

Pimax、Sony、Immesed、ドコモ・・・続々と新しいメーカーのVRデバイスも登場していますが、
Appleが苦戦している中、これらの企業が上手くいくわけも無いし、
わざわざ人柱として新規メーカーのVRデバイスを試す必要も無い。お金に余裕も無い。
ベンチャー企業なら尚更、そのまま潰れるリスクも大きいですからね。

特にPSVRは、プレイステーションというプラットフォームが危ういとも思ってる。
リモート専用のPlayStation Portalは夢グループ感あるし、
Steam Linkならスマホで同じことができる。
Steam DeckでPCゲーム用の専用ゲーム機Steam Deckもバカ売れ。これもPCゲーム革命。

初代Steam Deck(液晶)レビュー。使って気づいたメリット・デメリット。

2023年末に発売された、Steam Deck OLEDも完売続きですからね。
これから購入するなら、Steam Deck有機ELモデルをおすすめするし、
一家に二台Steam Deckが有るってのも普通になるのではないかなと。

新型Steam Deck OLED(有機EL)レビュー。旧型Steam Deck液晶モデルからの進化と違い。

Steam Deck OLEDレビュー

VRデバイスの選び方:優先順位

解像度よりスイートスポット

VRにおいてなによりも重視したいのがVR画質。
VRは何をするにも、レンズ越しに体験することになるので、
このレンズ越しの映像が綺麗か?ってのが重要であり、
VRにおいて映像美の仕組みは、なかなか複雑です。

この「綺麗に見える」という点において、
従来のディスプレイ映像コンテンツのように評価することはできません。
解像度、リフレッシュレート、HDR、パネル、レンズ、視野角・・・と判断材料も多く、
いずれも高性能だからといって、
上手く機能していなければ、VR映像は汚く感じるのです。

VR画質において、思ったよりも重要では無いのが「解像度」であり、
思った以上に重要なのが「レンズ」です。

そして、特に重要なのが「スイートスポット」という焦点が合う範囲です。
VRゴーグルは、基本的にレンズ中央位置ほど焦点(ピント)が合うようになっており、
スイートスポットが狭ければ、端に行くほど焦点が合わなくなる(ボケる)のです。
いくら綺麗な映像でも、一部分しか綺麗に見えないのでは意味がないってこと。

VR映像は、上下左右と視界の全体に映像があるので、
スイートスポットが狭いと、目の動きだけで情報を追える範囲も狭くなる。
画面端の情報を見る為に、顔も動かさなければならなくなるのです。
人間の目の視野は広く、中央だけで映像を認識しているわけでもないですからね。

また、少しゴーグルがズレるだけでボケてしまうので、動き回るVRにも不向きです。
被っているうちにズレるのも必然であり、イチイチ微調整する手間も増える。
IPD(瞳孔間距離)の調整もちゃんとやらないとイマイチ綺麗に見えないし、
今が最善の状態か?の判断もつきづらく、
ボケていると感じれば、ピントを合わせようと調整してしまうわけで、
目も脳みそも疲れてしまうとも感じています。
微調整し続けるストレス、気苦労も増える。めんどくさい。

気軽に被ってクッキリ見えるなら、使うまでのストレスも少なく、
スイートスポットが広いことにより、VRを使う気にもなるのです。
多少ズレても綺麗に見えるなら、サッと被れる。これがなにより重要。
ちゃんと頭を固定する必要も無いから、目の玉周辺が痛くなったり、肌が荒れるのも防げる。

スイートスポットの広さは、公式スペックには明記されてませんが、
従来のフレネルレンズよりも、パンケーキレンズの方が明らかにスイートスポットが広いです。
パンケーキレンズは、フレネルレンズのようなギザギザも無いので、見える映像も綺麗であり、
レンズも薄く眼前からレンズまでの距離も近いので、スペック表記より視野も広く感じます。
それでいて、解像度も高いことから「スクリーンドア効果」も発生しにくくなっているのです。

というわけで、既にパンケーキレンズ以外は使いたくも無い。
Quest Pro、Quest 3、PICO 4、Apple Vision Proは、パンケーキレンズ。
PSVR2は、解像度が高く有機ELなのですが、
フレネルレンズを採用しており、スイートスポットが非常に狭い。
これはゲーム用VRデバイスとしては致命的だと思います。

スクロールできます
Meta Quest 3PICO 4 Apple Vison ProPlayStation VR2Valve IndexVIVE Pro 2
解像度両目:4128×2208
片目:2064×2208
両目:4320×2160
片目:2160×2160
片目:3800×3000両目:4000×2040
片目:2000×2040
両目:2880×1600
片目:1440×1600
両目:4896×2448
片目:2448×2448
ディスプレイLCD:液晶LCD:液晶OLED:有機ELOLED:有機ELLCD:液晶LCD:液晶
レンズパンケーキレンズパンケーキレンズパンケーキレンズフレネルレンズフレネルレンズフレネルレンズ
HDR××××
視野角水平:110度
垂直:96度
105度90度110度130度120度
リフレッシュレート90 / 120Hz72 / 90Hz90/96/100Hz90 / 120Hz80/90/120/144Hz90 / 120Hz

ちなみに、PCVRにおける映像性能は、PC側のグラフィック性能に依存するということ。
HMD(ヘッドマウントディスプレイ)のスペックで比較しがちですが、
そのスペックを活かせるかどうか?は、また別の話。

例えば、初代Playstation VRは、120Hzまで対応してましたが、
低スペックのPS4で、フルHD(1080p)でも120Hzは無理でしたからね。
「VIVE Pro 2」の5K90Hz出力も、消費者向けPCでは現実的ではありません

SteamVRを筆頭とするPCVRゲームの推奨スペックは意外と低く、
全てのVRゲームがVRデバイスの性能を最大限発揮できるかっていったら、
これも無いと思っています。

PCVRよりスタンドアローンVR

2019年10月、MetaがOculus Quest(初代Meta Quest)にて、
パソコン接続を可能にしたことにより、
現在のVRデバイスは、PCVRとしても使えるスタンドアローンVRが主流です。

スタンドアローンとは、VRゴーグル内で処理して単体で起動ができるモノ。
処理する為のパソコンが不要ってだけでなく、外部センサーもケーブルも不要であり、
いつでもどこもでも簡単にワイヤレスで起動できるのです。

従来のPCVRって設置の手間だけでなく、移動も困難で収納場所にも困る。
場所を取り続けるから、日々の掃除も大変なんですコレ。
金銭コストの違いだけでなく、起動や設置の手間の違いも大きいのです。
スタンドアローンVR→PC不要、ベースステーション不要→配線不要、収納不要ってこと。
ワイヤレスに慣れてしまうと有線メンドクサ!PC起動メンドクサ!ってなるから。

スタンドアローンVRなら、PCVRとしても使えるし、
現在は、Meta Questが、Steam Linkに対応したことにより、
PCとも無線接続でき、遅延なくPC向けVRゲームもプレイ可能です。

この流れにより、今後出るPCVRも無線接続できないと不味いし、
パソコン前提のVRデバイスは無くなるとも思っています。

スタンドアローン起動できて、パソコンVRでも使えるVRデバイスを選ぶべき。
VRアプリ配信プラットフォーム「SteamVR」に対応しているデバイスとなると、
Meta、Valve、HTC、PICOの4社に絞られます。

Vision Proは、PC連携できるといってもMacですからね。
PCゲーム≒Windows。この時点でAppleデバイスは不利なのよ。

VRプラットフォームの対応デバイス

VRプラットフォーム主な対応デバイス
Steam
(SteamVR)
Valve Index
VIVEシリーズ
Meta Questシリーズ(Quest Link)
PICOシリーズ(PICO Link)
Windows Mixed Realityシリーズ
Pimaxシリーズ
Varjoシリーズ
VIVEPORTVIVEシリーズ
Oculus Riftシリーズ
Meta Questシリーズ(Quest Link)
PICOシリーズ(PICO Link)
Oculus Rift StoreOculus Riftシリーズ
Meta Questシリーズ(Quest Link)
Meta Quest StoreMeta Questシリーズ
SideQuestMeta Questシリーズ
PICOシリーズ
PICO StorePICOシリーズ
PlayStation StorePlayStation VR / VR2
App Store(visonOS)Apple Vison Pro

また、スタンドアローンVRは、従来のVRに比べて導入費用も安い。
例えば、Meta Quest 3なら74,800円だけで最新のVRを楽しめる。
最新VRアプリを起動できるスペック詰め込んでこの価格。
スマートフォンと比べても圧倒的に安いし、
PSVR2なんて、VRゴーグルだけで74,980円ですからね。

VRコストの違い

本体価格外部センサーPC&GPU
(推奨要件)
対応プラットフォーム
Meta Quest 2128GB:31,900円
256GB:46,200円
不要不要Meta Quest Store
SteamVR(Quest Link)
VIVEPORT(Quest Link)
Oculus Rift Store(Quest Link)
Meta Quest 3128GB:74,800円
512GB:96,800円
不要不要Meta Quest Store
SteamVR(Quest Link)
VIVEPORT(Quest Link)
Oculus Rift Store(Quest Link)
Meta Quest Pro256GB:159,500円不要不要Meta Quest Store
SteamVR(Quest Link)
VIVEPORT(Quest Link)
Oculus Rift Store(Quest Link)
VIVE XR Elite128GB:179,000円不要不要SteamVR
VIVEPORT
PICO 4128GB:49,000円
256GB:58,860円
不要不要SteamVR(PICO Link)
PICO Store
Valve IndexHMD:82,800円
キット:165,980円
ベースステーション1.0
ベースステーション2.0
GeForce
GTX 1070以上
SteamVR
VIVEPORT
HTC VIVE Pro 2HMD:103,400円
キット:209,000円
ベースステーション1.0
ベースステーション2.0
Geforce GTX1060
Radeon RX480以上
SteamVR
VIVEPORT
PlayStation VR2
※PC接続不可
74,980円不要PlayStation 5PlayStation Store
Vison Pro約50万円
※日本未発売
不要不要App Store(visonOS)
2024年3月時点

PC専用VRって、PC側にグラフィック処理も求められるので、
ゲーミングPCを所持していない場合は、多大な費用も必要となる。
VR起動できるグラフィック性能を考えると、最低でも20万円~30万円は必要ですからね。

VR環境(HTC VIVE Pro、Valve Index、Oculus Rift S)に必要なPCスペック

ちなみに、AppleのVision Proは、Vision OSという独自プラットフォームで閉鎖的。
VRではなく空間コンピュータという名称なので、どちらかというと作業用途です。
スタンドアローン機なのに、完全ワイヤレスというわけでもなく、有線によるバッテリー接続。
この辺もスタンドアローン機としては微妙なポイント。どうしたApple。そこは妥協しちゃダメだろ。
なにより値段が約50万円と高額なのが痛い。信者向けファッションアイテムだと思ってます。
日本で発売されたのであれば・・・たぶん買いますけどね。

VRシェア≒VRコンテンツ数

エンターテイメントデバイスは、コンテンツが最重要。
いくら高性能でも、それを活かすコンテンツが無ければ意味がない。
面白いコンテンツが無ければ、VR本体は普及しないわけ。

VRコンテンツにおいて、圧倒的なコンテンツ数を誇るのがMetaであり、
Meta Questのアプリは、他社のVRゴーグルで使えません
欲しいVRゲームがMeta Quest Storeにしかないなら、Metaを選ぶしかないし、
Meta Questは、PCゲーム最大手のSteamVRコンテンツも使えるのです。

結局のところ、キラーコンテンツが有るかどうか?
VRで何ができるのか?やりたいゲームが有るか?ってのが何よりも重要。

コンテンツが増えれば、利用者(シェア)が増える。逆もまた然り。
VRデバイスシェア=コンテンツ数であり、
利用者数を獲得することで、自ずとコンテンツは増えていく。
Nintendo Switchの性能が低いのに売れている理由であり、
そして、プレイステーションVRが全く普及しない理由でもある。

逆に、VRシェアを獲得できなければ、どんどん衰退し使えなくもなる。
VRに限らず最新デバイスは、オンライン接続が必須であり、
VRゲームといった、VRコンテンツもダウンロード販売が前提
プラットフォームが無くなってしまえば、他ユーザーと関わることもできなくなるし、
サポート終了で、デバイス自体も文鎮化する。

そして、プラットフォームがある限りは、購入したコンテンツも生き続ける。
Meta Questで購入したアプリは、Quest 2やQuest 3の両方で楽しめるし、
今後出るであろうQuest 4でも楽しめるのです。

時代に合わせてアプリも自動アップデートもされるから。
昔買ったゲームが高画質化されたり、コンテンツが増えたりもする。
コンテンツのコストパフォーマンスが高いのもMeta Questなのです。

今後、VRが普及するほどに、VRゲームを貸し借りできないと困るわけで、
ファミリー共有の仕組みがあるのもMeta Questですからね。

家族でMeta Questをアプリ共有する。1ソフト購入で2台同時プレイの裏技と注意点。メタクエスト2台持ちの活用方法。

Steamでもファミリー共有の仕組みがありますが、
Steamのコンテンツは、Meta Questでも利用できるから、
Meta Questを購入しておけば、家族でVRするには困らないし、
Meta Questは、Steam Linkにも対応しているから、
Meta QuestでSteamの2Dゲームもストリーミングプレイ可能という。
Steamファミリーに敵う共有システムも無いのです。

Steamファミリー、ファミリーライブラリシェアリング、Remote Play Togetherの違い。PCゲームを家族で共有する方法。

Steamファミリーでゲームを家族共有する方法

こうなると、マイナー商品であるPICO4やPSVR2を買うことが、
如何にリスクが高く、如何に贅沢な商品なのか?ってのは、ご理解いただけるかと。
初代PSVRとPSVR 2の互換性も無いってのも致命的。
プレステは使い捨て前提のプラットフォームであり、既にオワコンだとも思ってる。

Meta Questと比較されがちなPICOは、格安で高スペック(主に映像が綺麗)なのですが、
PICO Storeはアプリが全然無いし、PC連携という点でもMetaに劣ります
今でこそImmersedやVirtual Desktopに対応していますが、
Meta Questに比べてだいぶ遅れての話。
アプリの更新頻度も劣るから、アプリの安定性も劣るのです。

ちなみに、PCVRシェアでも、Meta Questは圧倒的なシェアを誇ります
世界最大手のゲームプラットフォームがSteamであり、
PCゲーム≒Windowsゲームであり、PCVR≒Windows VR≒SteamVRだということ。

そのSteamVRにおける利用デバイスシェアは、
2024年2月時点で約60%をMetaデバイスが占めています
内訳は、Meta Quest 3が9.27%、Meta Quest 2が37.87%、Ocurus Rift Sが9.84%
PC専用VRデバイス(アウトサイドイン方式)では、Valve Indexが18.17%でNo.1です。

※参考→Steamハードウェア&ソフトウェア 調査

2020年末の時点で既にOculusのシェアは50%以上でしたが・・・
Meta Quest 2の登場で、シェアが一気に拡大。
2021年5月時点でも、Meta Quest 2だけで約30%も占めていましたからね。

2022年6月には、Oculus Quest 2のシェアが約50%まで続伸。
Valve Indexは15.57%、次いで3番手もOculus Rift Sで10.6%
対するHTC VIVEは6.53%までシェアが減少、Windows Mixed Realityも減少し4.6%

2023年4月時点では、Oculus Quest 2のシェアが約45%という。
次いで多いのが、Valve Indexは約17%、次いで3番手はHTC VIVEで約6%

上記は、Steam上の利用デバイスシェアですが、
Metaのプラットフォームは「Meta Quest Store(Oculus Store)」なので、
実際のMeta Questが占めるVRシェアは、もっともっとスンゲー多いってこと。

MRは発展途上

最新のVRゴーグルは、AR、MRを含めた、XRデバイスとしても販売されていますが、
VRとMRは全くの別物であり、より複雑。
MRは考慮すべき点もまた変わってきます。
そして、現時点においてMRは、まだまだ発展途上です。

MRとは、現実世界と仮想世界を融合するMixed Reality(複合現実)。
現実世界を映し出す為に、高性能な外部カメラも必要で、
人間は両眼視故に、高性能カメラも複数必要となるのです。

パススルーは、あくまでカメラ越しの映像であり、
ゴーグルが透けてるわけじゃないってこと。
ゴーグル越しに見る現実世界は、裸眼で見るそれとは程遠く、
これが仮想世界よりも、パススルー映像が汚くなってしまってる理由でも有る。

また、外部カメラで撮影した映像だけでは、遠近感が掴めないので、
現実世界と仮想世界と融合する為に、深度センサー(LiDAR)も必要になります。
センサーを使って空間マッピングすることにより、現実世界と仮想世界が融合する。
物の位置を認識し、創り上げた物体が、現実世界で隠れたり、乗っかることが可能となるのです。

MRデバイスとして選ぶ場合、VRよりも必要な機能が多いってのも有りますが、
高性能なMRデバイスを用意したところで、結局のところソフトウェア次第。
それを活かせるプラットフォームが限られているのです。

例えば、PCVRのSteamVRや、プレステのPSVRでは、VRコンテンツがメイン。
MRコンテンツとなると、Meta QuestとVision Proに限られてしまうのです。

そもそもの話、Meta Quest 3が、あの低価格でMR対応しているのが驚異的。
深度センサーを積んで、10万円を切るデバイスも他にありませんからね。

ちなみに、Xreal AirといったARグラスは、VRゴーグルとは根本的に仕組みが異なり、
あくまでAR(拡張現実)なので、基本的に映像を映すことしかできません。
トラッキング機能もないし、本体内で処理する機能もバッテリーも無いので・・・
まぁ、ARグラスは、VRゴーグルと比較するようなデバイスでは無いってことです。

装着感は重量ではなくバンド次第

VRゴーグルにおいての装着感は、疲れやすさは、
重量というよりも、重量バランスの影響が大きいです。

PC向けのHTC VIVE ProやValve Indexは、重量有りますが、
後部でしっかり支えてバランスをとる仕組みのバイザースタイル。
クッション性やフィット感も良く、首や顔面も疲れづらい。
PICO4やPSVR2も、このバイザースタイル方式を採用しています。

一方、Meta Quest 2やMeta Quest 3、Apple Vision Proは、
ゴムバンドで固定する方法を採用しており、
重心が前面に偏っているので、装着感が悪く疲れます

フォットさせる為には、締め付けるしかなく、顔面に食い込む感じ。
長時間利用するほどに、眼球ひん剥かれて、頬が痛くなる感じも否めません。
動けば肌も擦れてヒリつくのです。長時間の利用は辞めた方が良い。

ただ、これはあくまで、立ち姿勢や着座姿勢で使う場合の話。
仮想世界で動きまわったり、着座姿勢で使うなら、
前後でバランスがとれたバンドは不要です。

頭を支える姿勢で使うのであれば、
後ろ側はゴムバンドの方が快適に使えるのです

映画やドラマといった映像コンテンツを大画面で見る場合は、
リクライニング姿勢や寝姿勢で使えた方が快適です。
動かないVRの方が使う時間も長い。体験型VRって疲れますからね。
アダルトVRデバイスとして使う場合も、横向きで使えないと困りますからね。

※参考→アダルトVRおすすめVRゴーグル。Meta Quest 3、Quest 2、PICO 4、PSVR2を徹底比較。FANZA VRに必要なもの。 | 俺の動画。

また、ゴムバンドは、形状が変化させられるので、
コンパクトで持ち運びしやすい利点がある。装着感とサイズはトレードオフ。
装着感を求めるほどに、VRゴーグルは大きくなりかさばるのです。
小一時間使う程度なら、私は持ち運びやすさを選びたい。

実際、シェアを占めるデバイスとなれば、
バンドの種類も選び放題で、装着感はカスタマイズ可能です。
売れまくりのMeta Quest 3には、純正のEliteストラップもあるし、
サードパーティー製バンドも大量に販売されている。

ユーザー数が多ければ、ソフトウェアもハードウェアも造り手は増えまくる。
結局のところ、VRデバイスシェア次第なのでした。

PCVRとスタンドアローンVRの違い

スタンドアローンVRを推奨していますが、
私はPC専用VRも未だ手放せず、使うことも多いです。

スタンドアローンVRは、単体起動故に物理的な限界もあるわけで、
スタンドアローンデバイスの限界とPCVRを使う理由について。

ただ、最初にPCVRを選ぶのはリスクが大きく、
どちらかというと、明確にVRでやりたいことがある人向け。
基本的には、2台目以降のユーザー向け、
最初にPCVRを選ぶ必要は無いと思ってます。

トラッキング性能の違い

VR HMDのスペックと同じく重要なトラッキング性能。
VRによりトラッキング方法にも大きな違いが有り、
トラッキング精度が違えば、VRゲーム体験も大きく変わってきます。

PC専用VRの「HTC VIVE Pro」と「Valve Index」は、アウトサイドイン方式であり、
「Meta Quest」「Oculus Rift S」「VIVE XR Elite」「PICO 4」「PSVR 2」・・・
今は無き「Windows MR」も、インサイドアウト方式です。

繰り返しますが、現在の主流のスタンドアローンVRは、全てインサイドアウト方式です。
インサイドアウト方式≒スタンドアローンVRというわけ。

ヘッドセット内蔵センサーカメラで周辺スキャンし、
VR HMDだけでトラッキングするので、外部センサーが要りません。
ゴーグルの上下左右にトラッキング用センサーが付いているので、
どこでもVR体験ができる。決まった場所でVRをやる必要も無いのです。

一方、アウトサイドイン方式は、ベースステーションという外部センサー設置が必要なので、
基本的に決まった場所でプレイすることになるのですが、
離れた場所からルームスケールをして、体全体の動きを感知できるので、より正確なトラッキングが可能です。

HTC VIVE、Valve Indexの配線とベースステーション設置方法。賃貸住宅でPCVR(SteamVR)のプレイ場所を考える。

また、ベースステーションを管理するためには、PCが必要であり、
PCVRの利点は、SteamVRのトラッキングシステム「Lighthouse」が使えること
アウトサイドイン≒SteamVR Tracking(Lighthouse)ってことです。

また、ベースステーションを使えば、
専用コントローラー以外の外部トラッカー(VIVEトラッカーやmocopi等)も利用可能となり、
「VRChat」や「Beat Saber」といったアプリで、
アバターのフルボディトラッキング(フルトラ)が可能となります。
※スタンドアローン機用のトラッカー「VIVEトラッカー(Ultimate)」も登場しています。

顔の表情もわかるフェイストラッキング、アイトラッキングに対応するとなると、
Meta Quest ProやHTC VIVEシリーズといった高額モデルに限られる。

VRを選ぶ目的がトラッキング重視となると、選ぶVRデバイスも変わってくるわけで、
各種トラッキングの対応状況まとめておきます。

VRトラッキングの違い

製品名単体起動トラッキング方式フェイストラッキングアイトラッキングフルボディトラッキング
Meta Quest 2インサイドアウト××
Meta Quest 3インサイドアウト××
Meta Quest Proインサイドアウト×
VIVE XR Eliteインサイドアウト※別売り対応
VIVEフェイシャルトラッカー
(XRシリーズ)
※別売り対応
VIVEフェイシャルトラッカー
(XRシリーズ)
※別売り対応
VIVEトラッカー
(Ultimate)
PICO 4インサイドアウト×××
Valve Index×アウトサイドイン
要ベースステーション
××※別売り対応
VIVEトラッカー等
VIVE Pro×アウトサイドイン
要ベースステーション
※別売り対応
VIVEフェイシャルトラッカー
×※別売り対応
VIVEトラッカー等
VIVE Pro Eye×アウトサイドイン
要ベースステーション
※別売り対応
VIVEフェイシャルトラッカー
※別売り対応
VIVEトラッカー等
VIVE Pro 2×アウトサイドイン
要ベースステーション
※別売り対応
VIVEフェイシャルトラッカー
×※別売り対応
VIVEトラッカー等
PlayStation VR2
※PC接続不可
×インサイドアウト××

インサイドアウト方式ではフルトラが難しいのですが・・・
2023年末にMetaが、インサイドアウトでフルトラ対応してしまいました。
2023年10月のアップデートで「インサイドアウトボディートラッキング(IOBT)」対応し、
2023年12月に「ジェネレーティブレッグ」対応へ。
IOBTは、インサイドアウトで、上半身をトラッキングできる機能
ジェネレーティブレッグは、下半身の動きを推測して再現するAI技術です。
これにより外部トラッカー不要で、フルトラッキング(全身シンセシス)対応となったのです。
※下半身は、AIトラッキングなので不自然ですけど・・・トラッカー不要でこれは凄い。

また、Meta Questは、Lighthouseに対応していないので、
アウトサイドイントラッキングのベースステーションは使えないのですが、
Virtual Desktopというサードパーティーアプリを経由することで、
疑似的にSteamVR Tracking(Lighthouse)も使えます。

Virtual DesktopもMeta Questのアップデートに合わせて、IOBTのフルトラに対応したので、
IOBTと組み合わせて、下半身のみVIVEトラッカーを使ったりもできる。
最小限のトラッカーで、しかもワイヤレスでフルトラ対応となっちゃったわけですね。
GitHubで専用ツールも公開されています。
※参考→GitHub – DenTechs/Virtual_Desktop_Body_Tracking_Configurator

VIVE XR Elite用のワイヤレスな「VIVEトラッカー(Ultimate)」も、
他社VRデバイスに対応しはじめている(ベータ版)ので、
Meta Quest 3でも使おうと思えば使える現状。
まぁ、精度云々は置いといて、
フルトラするのにベースステーションは要らない時代になっているのです。

「VRChat」等のコミュニケーションアプリを使うなら、
フルトラやフェイストラッキングは、だいぶ面白いのですけど・・・
動きがおかしかったり、表情が分からないからこそ面白いことも有りますので、
この辺はやりたくなってからで遅くはないかと。

コントローラー性能の違い

トラッキングシステムが異なれば、コントローラーの挙動も違い、
VR専用コントローラーの性能も大きく異なります。

スタンドアローンVR(インサイドアウト方式)は、
VR本体にセンサーカメラが有るので、どうしても死角ができる。
ゴーグル付近や背面トラッキング精度が低いのです。
顔の近くに手を近づけると、ちゃんと認識しなくなる。
FPSでライフル構えて覗く動作とか、頭上部に手を上げたりですね。

Meta Quest Pro付属の「Meta Quest Touch Proコントローラー」は、
コントローラーにカメラがついており、VRゴーグルの死角をコントローラーで補う仕組みですが、
やはり外部トラッキングのコントローラーに比べると劣ると感じます。

Quest 1とQuest 2とQuest 3のコントローラーに互換性も無いのですが、
Quest Pro付属のProコントローラーは、Quest 2、Quest 3でも使えます。
※Quest 1とQuest 2とQuest 3のコントローラーは、Quest Proでは使えません。

一方、PC向けVR(アウトサイドイン方式)のコントローラは、
外部トラッキングにより死角がなくトラッキング性能が高い
PCVRは、SteamVR Tracking(Lighthouseトラッキング)が前提なので、
同じシステムを使う都合、コントローラー同士の互換性もあります

例えば、「Valve Index」と「HTC VIVE」は、
両ヘッドセットで、お互いのコントローラーを使えるってこと。
VIVEベースステーションで、Valve Indexコントローラーを使ったり、
VIVEトラッカーも両デバイスで使えるのです。
「VIVEベースステーション2.0」と「Valve Indexベースステーション」は、
同じ「SteamVRトラッキング2.0(Lighthouse 2.0)」ですからね。

本来ベースステーションは2個セットですが、
ValveとViveのベースステーション1個ずつ組み合わせて利用も可能。
ややこしいので、ベースステーションスペックと互換製品まとめておきます。

SteamVRベースステーションの違い

 HTC VIVE
ベースステーション 1.0
HTC VIVE
ベースステーション 2.0
VALVE INDEX
ベースステーション
発売日2016年4月2018年4月2019年11月
トラッキングSteamVR Tracking 1.0
(Lighthouse 1.0)
SteamVR Tracking 2.0
(Lighthouse 2.0)
SteamVR Tracking 2.0
(Lighthouse 2.0)
最小ルームスケール2m x 1.5m2m x 1.5m2m x 1.5m
最大ルームスケール4m×3.5m7m x 7m
※10m×10m(4個利用時)
7m x 7m
※10m×10m(4個利用時)
対応コントローラーVIVE コントローラー
VIVE コントローラー (2018)
Valve Indexコントローラ
VIVE コントローラー (2018)
Valve Indexコントローラ
VIVE コントローラー (2018)
Valve Indexコントローラ
対応ヘッドセットHTC VIVE
VIVE Pro
VIVE Pro 2
VIVE Pro Eye
VIVE Cosmos Elite
Valve Index
MeganeX
VIVE Pro
VIVE Pro 2
VIVE Pro Eye
VIVE Cosmos Elite
Valve Index
MeganeX
VIVE Pro
VIVE Pro 2
VIVE Pro Eye
VIVE Cosmos Elite
Valve Index
MeganeX
対応トラッカーVIVE トラッカー (2018)
VIVE トラッカー3.0 (2021)
Tundra トラッカー
VIVE トラッカー (2018)
VIVE トラッカー3.0 (2021)
Tundra トラッカー
VIVE トラッカー (2018)
VIVE トラッカー3.0 (2021)
Tundra トラッカー

SteamVR Trackingを利用したコントローラーは、精度が高いだけでなく、
使い分けられるという利点があるのです。
VRコントローラーの形状は様々であり、どれも一長一短あるってこと。

例えば、VIVEコントローラーは、重心が先の方に有り、棒を握るという感覚が有る。
銃を打つ、剣を持つといった動作に向いており、
物を持って戦うタイプのゲームやBeat Saberでは「VIVEコントローラー」が良い。
コントローラーって軽ければ良いってわけでも無く、むしろ重い方がリアリティも増すのです。

VIVEの「握る」に対し、Valveは「指を動かす」に特化。
「Valve Indexコントローラー(旧名称 Knucles)」は、
コントローラー内部に87個ものセンサーを内蔵しているので、
ボタン操作無しで、指の動きを認識してくれます。
掴む、落とす、投げる、といった動作がナチュラルにできるし、
握らなくてもコントローラーをホールドできるのも素晴らしい。

Meta Questでも指の動きを感知するセンサーが搭載されていますが、
搭載されるセンサー数も全く違うから、その動作感度も全く別物。
固定バンドも無いから、手を開けばコントローラーも落ちてしまう。

特に、素手で戦うゲーム、ボクシングの「The Thrill of the Fight」等は、Knuclesとの相性が抜群。
スタンドアローン機とプレイするのとは、別物な感覚がある。
微妙な検知精度の違いで、リアリティさは大きく変わってくるのがVR。
映像よりも動きとの一体感、違和感がないことの重要性に気づく。
まぁ、値段も全然違うんで仕方ないけど、
本気で格闘したいならアウトサイドトラッキングですね。

ちなみに、初代PSVRは、PS Moveモーションコントローラを利用してましたけど、
これも過去の製品の流用なんで・・・比べるほどのモノでも無かった。正にオーパーツ。
基本的に、デュアルショックコントローラーでプレイするのが初代PSVRでしたからね。

おすすめVRゴーグルまとめ

VRって最初に触った時はもの凄い感動するのだけど、
使い続けることで、意外と使い道がなく飽きるから、
感動するってのと、実際に使えるか?ってのは別の話。

結局のところは、コンテンツ。
VRアプリのプラットフォームに依存するわけで、
圧倒的なシェアを誇るMetaにしておくべきです。

世界の大企業Meta(Facebook)の最新VRデバイスであり、
MRデバイスとしても使えて74,800円は破格であり、
他社では真似できない価格です。

created by Rinker
META
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格安なMeta Quest 2も有りますが・・・
2020年の4年前の旧型モデルですからね。
性能も体験も大きく異なるので、辞めた方が良い。

ただでさえ、現実世界より映像が劣るVRデバイス。
画質が悪いことで目への負担も大きくなり、
結果的に、お金よりも大事なモノも失いかねません。

作業用途においても、解像度という制限がある以上、
現実世界のディスプレイと比べて、目への負担は大きいです。
ヘルメット級の重さは肉体的にもしんどいですからね。
マジで、一日中使うとか辞めた方が良い。

2Dゲームよりも、VRゲームは体の負担も大きいし、脳みそもキツイ。
1日中ディスプレイは見れますけど、
VRゴーグルは、数時間で目も体も疲れますからね。

現実世界よりラクだから、ゲームも楽しいのであり、
映画やドラマは、客観的に見るから面白いわけですからね。
VR動画やアダルトVRだって、志向の一種なのです。
これはVR元年から感じていたこと。

PC用VRゲーム環境を整えて気付いた、PC接続型VRゴーグルのデメリット 

実際、VRデバイスで長時間使うのは、VR以外の部分ですね。
従来の2Dコンテンツを、VRゴーグル内で見たり、操作したりという用途です。
寝っ転がって動画見たり、大画面でゲームしたり、
そういったアプリに対応しまくっているのもMeta Questなのでした。

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この記事を書いた人

ファミコン世代のゲーマー。暇があればゲームしたい。
PCゲームをやる為にパソコンもいじりだし、
VR、オーディオ、カメラ・・・と日々浪費中です。

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