Gear VR、Oculus Go、Oculus Questと使って来ましたが、
最新のスタンドアローン機Oculus Quest 2は、凄い進化しています。
私は、PCVRも色々と使って来ましたけども・・・
PCVRの代用機にも成り得るし、
Valve IndexやHTC Vive Proも要らないんじゃないかってほど。
実際、Oculusを使う時間が増えてるんでレビューします。
Oculus Quest 2のメリット
VR端末の価格が断然安い
Oculus Quest 2は、他のVRゴーグルに比べて価格が圧倒的に安いです。
初代Oculus Questは49,800円と格安でしたが、
新型のOclus Questは37,180円(税込)・・・と、更に1万円も安くなったわけ。
他社のVR HMDは、Valve Indexが138,380円(税込)、
HTC Vive Proが153,000円(税込)。
いずれも10万円オーバーの価格帯ですからね。
他社VR HMDは、あくまで映像出力をするだけのディスプレイ端末であり、
PC前提で動作するというのも大きな違い。
VRという高解像度のグラフィック処理も必要なわけで、
高スペックグラフィックボードを積んだ、高性能PCも欠かせない。
→VR環境(HTC VIVE Pro、Valve Index、Oculus Rift S)に必要なPCスペック
VR導入コストも、なんだかんだで10万円~20万円は必要なのですよね。
解像度が高く、VR画質が良い
Oculus Quest 2は、値段が格安のですが、
そのVRゴーグルスペックは、非常に高性能となっています。
解像度も片目1,832×1,920が2枚と、他のVR端末よりも高精細。
安かろう悪かろうではなく、むしろ良いのです。
→2024年最新おすすめVRゴーグル。Meta Quest 3、PICO 4、Vision Pro、PlayStation VR2、Valve Index、HTC VIVE Proの比較と違い。
解像度≒VRの画質ってわけではないのですけども、
「HTC Vive Pro」や「Valve Index」と比較して、
「Oculus Quest 2」のが綺麗なんじゃないかってほど。
HTC Vive Proには有機ELという利点は有りますが、
発色くらいで、ペンタイル配列だし、格子状の編み目も気になるわけで、
最新のCosmos、Pro 2からは液晶ディスプレイになっちゃってる。
→HTC VIVE Pro、Pro Eye、Pro 2、Cosmos、Cosmos Eliteの違い。HTC製VR HMDのデメリット。
Valve Indexと比べた時点で、有機ELだから良いってわけでも無いと思った。
→VR HMD「Valve Index」購入レビュー。HTC VIVE Proと比較したメリット・デメリット。
まぁ、解像度だけでなく、視野角、パネル、レンズも関わってくるし、
この辺は「好み」で処理できる範囲。
むしろこの価格差で、画質に大差が無いことの方が驚きかと。
動画鑑賞用途なら、グラフィック性能も要らないわけで、
ワイヤレスで軽くて高画質・・・これ以上の端末も有りません。
VR動画だけでなく、2D動画の鑑賞にもOculus Quest 2が最高。
単体起動可能、収納や設置の手間も無い
PCVRって素晴らしいのですけども、
初回設置の手間、毎回準備の手間、片付けの手間・・・
とにかく、VRやるまでが非常に面倒なんですよね。
PCやベースステーション起動するにも時間がかかるし、
結局、VRやらなくなるって人も多かったハズ。
→PC用VRゲーム環境を整えて気付いた、PC接続型VRゴーグルのデメリット
一方、Oculus Quest 2は、本体の電源ボタンを押すだけで即起動、
コントローラーもすぐに認識する。
インサイドアウト方式でコントローラーもトラッキングするので、
VRゲームする場所もラクに変えられる、
プレイエリアのガーディアン設定も簡単にできるのよ。
ゴーグルとコントローラーだけなので、収納もラクだし、
人の家に持ってって一緒にプレイするとかも気軽にできるのさ。
値段も安いし、保管方法にも神経質にならなくて良い。
特に動画を見る時に、どこでもスグ起動できる利点は大きい。
VRゴーグルも軽くて、後頭部側もゴムバンドだけなので、
寝っ転がってもゴーグルが重荷にならない。
ゴロ寝の動画視聴よりもワンランク上、
仰向けに寝たまま動画視聴で、廃人化も進みます。
一台二役PCVRとしても利用できる
Oculus Quest 2には、Oculus Linkという機能が有るので、
USBケーブル一本でPC接続が可能で、
PC専用VRの「Oculus Rift」として動作するようになります。
Oculus Riftストアのゲームが遊べるようになり、
PCVRゲームで主流の「SteamVR」のゲームも楽しめます。
Steamでは、Oculus Riftとして動作し、
コントローラーも当たり前に認識するので・・・凄いです。
ベースステーション不要で、SteamVRゲームが楽しめる。
私が所持するSteamVRゲームも、ほぼ問題無く動作していました。
Oculus QuestのVirtual Desktopを使えば、
ワイヤレスでPC操作→VRゴーグルへ映像出力も可能なので、
PC2Dゲームプレイしたり、PC動画の視聴端末としても便利なのです。
→Oculus Quest 2をPC用VR(Oculus Rift)として使う方法。Oculus Linkでできること。
Oculus Quest 2のデメリット
バッテリー持ちが悪い
単体起動ということで、バッテリー内蔵しているのですが、
バッテリー駆動時間は、約2~3時間程度。
実際のゲームプレイすると2時間が限界に感じました。
モバイルバッテリーとかで充電しながらもプレイもできますけど、
まぁ、それだとワイヤレスの意味も無いので、
毎回、充電する手間が有るということを忘れずに。
約2~3時間でフル充電できますし、
Oculus Link利用時も微妙に充電されてました。
ちなみに、コントローラーバッテリーの持ちはだいぶ良くて、
単3電池で約30時間ほど持ちます。
実際、コントローラーの電池は全然減らない。
Oculus Goの頃と比べたら、だいぶ改善されてます。
トラッキング性能で劣る
Oculus Questは、インサイドアウトトラッキング方式を採用しており、
ゴーグルの4辺に有るカメラを使ってトラッキングする仕組み。
外部センサーのベースステーションは不要ですが、
モーショントラッキングという点で、
アウトサイドイン方式のPCVRに劣ります。
特に、ゴーグルにコントローラーを近づけたり、
背面にコントローラーを持って行くと、トラッキングエラーが出がち。
外部センサー設置の手間が無い事とのトレードオフ。
Viveトラッカーを使う場合も、ベースステーションが必要なので、
VRChat等でフルトラ(フルトラッキング)したい場合も、
アウトサイドイントラッキング方式のPCVR一択となる。
また、ViveとValveは、同じトラッキングシステムを使うので、
Viveコントローラー、Valveコントローラーで互換性が有り、
お互いのVR端末でお互いのコントローラーを使えるって利点も有ります。
ハードウェアで劣る
ゴーグルスペックは高いのですが、
ゴーグルの造りは、他社に比べてチープです。
ヘッドセットは、ゴムバンドで固定するだけという必要最低限の造り。
ホールド感は微妙であり、ゴーグルの重みで前側にズレがちだし、
初代Oculus Questのようなバンドも有るものの、別売りで高額です。
クッション部分も、ヨワヨワのスポンジで汗も吸いまくる・・・
クッションカバーは絶対付けた方が良い。
サードパーティ製ですけど質感良いですコレ。
あと、瞳孔間距離(IPD)の調整も、ゴーグル外して手動で動かす仕組みです。
また、Oculus Quest 2は、スタンドアローン機として作られているので、
Oculus LinkでPC接続した場合も、重心も狂いまくります。
PCVRみたいにケーブルの配線まで考えられてないんですよね。
HTC Vive Proも、Valve Indexも、上手く配線を逃がす仕組み。
→VR HMD「Valve Index」購入レビュー。HTC VIVE Proと比較したメリット・デメリット。
マジックテープで固定するという苦肉の策・・・無いよりはマシ。
コントローラーの質感、握り心地もPCVRの方が上。
Oculus Touchコントローラーは、軽いけど分厚くてすっ飛びがち。
フィットネス用途で使うなら、
ナックルコントローラーみたいに固定できるバンドも有った方が良いです。
スピーカー音質が劣る
付属スピーカーの音は、悪いってほどでは無いですが、
決して良いとは言えません。
スピーカーは、ベルトアーム部分に内蔵されており、
耳元というよりも、ちょっと前方から音が出てる感じ。
低音も弱く、軽いです。
ヘッドフォンタイプのVIVE Proや、
耳元オフイヤースピーカーのValve Indexに比べると、
やっぱり圧倒的に音質は劣ります。
Beat Saber、Synth Riders、AudioTrip・・・
音ゲーでは、サウンドでテンションの上がり具合も変わるから。
イヤホンを使えば良いのだけども、
Bluetoothイヤホンは接続できるものの遅延するので使い物にならない。
有線用のイヤホン端子は、左側に一つしか無いし、
そもそも、せっかくワイヤレスVRなのに、イヤホンが有線って嫌よね。
Oculus Linkの限界
他社VR端末は、DisplayportとUSBケーブルの2本をPC接続しますが、
Oculus QuestのOculus Linkは、USBケーブル1本でPC接続する。
GPUの映像出力端子を使用せず、USBだけ全てのデータを転送するわけ。
なぜこんな事ができるのかというと、
リアルタイムで、映像を圧縮(エンコード)してデータ転送し、
ゴーグル側で受け取ったデータを解凍(デコード)しているわけです。
というわけで、少なからず画質劣化、遅延するハズ。
・・・で、だ、実際使ってみた感想として、遅延は全く分かりません。
ただ映像の乱れや、ノイズはたまに有ると感じました。
言われてみれば気づく程度ですけども、
たぶんアレがOculus Linkの限界なのだろうと思ってます。
Facebookアカウント必須→共有不可能
Oculus Quest 2の発売とともに、
Oculus端末の利用には、Facebookアカウントが必須となりました。
以前のようにOculusアカウントでは利用できないのです。
たかがアカウントって考えている私でしたが、
Facebookは、匿名NGであり、複数アカウントもNGなのです。
匿名でもアカウント作成できるけど・・・って話では無く、
実名と正しい生年月日で登録しないと駄目なのです。
※参考→Facebookではどんな名前が認められますか。 | Facebookヘルプセンター
※Oculus側でFacebook名が表示されるわけでは無く、
Facebook側でOculusアクティビティの非表示も可能です。
Facebook上の友人へも隠したいなら隠せますし、逆も然り。
現実世界から離れて、仮想世界に行きたいのに、
リアルの個人情報と切り離せない矛盾。
発売当初は、謎のFacebookのアカウント凍結問題も有りましたからね。
Oculus端末は全てFacebookアカウントに紐付けられており、
複数アカウントの切り替え機能や、ゲスト機能も無いので、
友人や家族と一緒に楽しむ場合も困る。
ゲームによっては、複数のゲームデータを管理することができますけど、
ホーム画面で、自分のアカウント情報やアバターが表示されたら困るよね?
ってことで、家族で楽しむ為に2台買い揃えました。
ちなみに、Facebookアカウントは13歳以上が必須であり、
そもそも、VRコンテンツは13歳以上じゃないと使えませんので。
カスタマーサポートは海外対応となる
Oculus Questは、海外企業が作るVR端末なので、
故障した時の対応も、ちょっと難が有ります。
日本語対応はしてくれますけど、
やりとりに数日かかるし、不具合が有った時の商品返送先は海外。
国際配送の都合、手続きも面倒だし、
代替商品の到着にも時間がかかりました。
→Oculus Quest 2が故障したので修理してみた。問い合わせから交換品が届くまでの流れ
Oculus Quest 2まとめ
Oculus QuestのVRコスパは間違いなくダントツ。
単体起動とは思えないVR体験ができるし、
Oculus LinkでPC接続すれば、高性能PCVR HMDとしても動作する。
コントローラーのトラッキング性能も文句無いし、
なによりワイヤレスでスンゲー手軽です。
ゲームやらないなら、Quest以上の端末も有りませんし、
フルトラッキングの予定も無いなら、Questで十分。
最高のVR端末を格安で提供することにより、
ユーザーを獲得し、OculusのVRシェアも伸ばしまくってます。
→2024年最新おすすめVRゴーグル。Meta Quest 3、PICO 4、Vision Pro、PlayStation VR2、Valve Index、HTC VIVE Proの比較と違い。
実際、私はSteamVRでは、ゲームを買わなくなり、
Oculus Storeからゲームを探す自分も居る。
難点は、Facebookアカウントが必須ということ。
ただ、この辺も、遅いか早いかの違いだと思ってる。
Google、Apple、Amazon、Microsoft、Facebook・・・
既にどのアカウントが欠けても生きていけないわけで、
VRという世界にも、早く適応しておくことに越したことはない。
このご時世、体を動かすアプリやゲームも多々試しましたが、
VRのフィットネスゲームに敵うものも無かったし、
Switchのゲームよりも断然安いし、VRってホントリアルだから。
VRで手軽に繋がる時代、来てますね。
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