VR端末は値段も高く、そのスペックも機器により様々。
せっかくVRするなら、最高のVR体験がしたい・・・
未知なるVR世界という事で、私も大いに悩み、買い替えて来ました。
ゲーム機を買うたびに思う、なるべく買い揃えたくない気持ち。
スーパーファミコンから、セガサターンにするかプレイステーションにするか、
はたまた3DOにするかってくらいの悩み。
ネオジオもドリキャスもバーチャルボーイも買ってきた人生だったけど、
結局は「HTC Vive」を使わなくなって、
「Valve Index」と「Meta Quest 2」ばかり使うようになった理由。
スペックだけじゃわからない素晴らしさ、Metaってやっぱり凄いから。
VR HMDスペックの違い
Oclus Rift、HTC VIVE、PSVRと発売されたのが2016年。いわゆるVR元年。
2023年の現在では、非常に多くのVRゴーグルが登場してますが・・・
PC向けVRアプリケーション配信プラットフォーム対応デバイスとなると、
Meta、Valve、HTC、PICOの4社に限られます。
Windows Mixed Realityは、ぜんぜん普及しないまま新モデルも製造終了・・・
実質、VR市場から撤退していますからね。
というわけで、まずはVRゴーグル(VR HMD)のスペック比較から。
コンシューマー機のPSVRも含めれば、最新VRデバイスは5つに絞られる。
VR HMDのスペック比較
Valve Index | VIVE Pro 2 | Meta Quest 2 | PICO 4 | PlayStation VR2 | |
---|---|---|---|---|---|
発売日 | 2019年11月 | 2021年6月 | 2020年10月 | 2022年10月 | 2023年2月 |
発売時価格 (税込) | セット:138,380円 | HMD:103,400円 セット:178,990円 | 128GB:37,180円 256GB:49,280円 | 128GB:49,000円 256GB:59,400円 | 74,980円 |
解像度 | 両目:2880×1600 片目:1440×1600 | 両目:4896×2448 片目:2448×2448 | 両目:3664×1920 片目:1832×1920 | 両目:4320×2160 片目:2160×2160 | 片目:2000×2040 |
ディスプレイ | LCD(液晶) | LCD(液晶) | LCD(液晶) | LCD(液晶) | OLED(有機EL) |
レンズ | フレネルレンズ | フレネルレンズ | フレネルレンズ | パンケーキレンズ | フレネルレンズ |
視野角 | 約130度 | 約120度 | 約110度 | 約105度 | 約110度 |
リフレッシュレート | 最大144Hz | 最大120Hz | 最大120Hz | 72Hz, 90Hz | 90Hz、120Hz |
HMD重量 | 748g | 約815g | 503g | 581g | 約560g |
PC接続 | USB 3.0 DisplayPort 1.2 | USB Type-C (USB 3.2 gen1) DisplayPort 1.4 | USB Type-C ※Quest Link | USB Type-C ※PICO Link | USB Type-C ※プレステ5専用 |
アイトラッカー | × | 対応予定 ※別売り | × | × | × |
フェイシャルトラッカー | × | 〇 ※別売り | × | × | × |
単体起動 | × | × | 〇 | 〇 | × |
トラッキング方式 | アウトサイドイン SteamVRトラッキング | アウトサイドイン SteamVRトラッキング | インサイドアウト 外部センサー不要 | インサイドアウト 外部センサー不要 | インサイドアウト 外部センサー不要 |
バッテリー | × | × | 2~3時間 | 2.5~3時間 | × |
オーディオ | オフイヤーBMR 直径37.5mm | Hi-Resヘッドフォン | 内蔵スピーカー 3Dオーディオ対応 | ステレオイヤホン付属 3Dオーディオ対応 | |
対応プラットフォーム | SteamVR VIVEPORT | SteamVR VIVEPORT | SteamVR VIVEPORT Meta Quest Store Oculus Rift Store | SteamVR Pico Store | PS Store |
発売元 | Valve Corporation (米国) | HTC Corporation (台湾) | Meta Platforms, Inc. (米国) | Pico Technology Co., Ltd. (中国) | Sony Interactive Entertainment (日本) |
Metaの最新モデル「Meta Quest Pro」は、ビジネス向けMRデバイス。
Meta Quest 2の上位モデルでも無く、VRゲーム向きでもありません。
今では、Oculus Rift Sも販売終了となっているので、
VRゲーム用途で買うなら「Meta Quest 2」一択です。
※参考→Oculus Quest 2、Oculus Go、Gear VR、Oculus Rift Sの比較。歴代Oculus VR HMDの進化と違い。 | 俺の動画。
HTC VIVEの「VIVE XR Elite」も、VRではなくMRモデル。
MRは、まだまだソフトウェアが発展途上だし、私ならHTCよりMetaを選ぶ。
ソフトウェアという点で、VRもMRもMetaが先を行っている。
HTC VIVEには、「VIVE XR Elite」や「Pro」シリーズ以外にも、
「VIVE Cosmos」シリーズと「VIVE Focus」シリーズがありますが・・・
PCゲームが目的なら、Proシリーズで悩ぶべき。
最新モデルは「VIVE Pro 2」ですけど、旧型「VIVE Pro Eye」が優れている点も多い。
→HTC VIVE Pro Eye、Pro 2、Cosmos Elite、Focus 3、XR Eliteの違い。HTC製VR HMDのデメリット。

Steam公式デバイスの「Valve Index」も登場してしまったので、
PCVRゲーム用途なら「VIVE Pro」より、「Valve Index」買った方が良い。
Valve Indexの方が安くて「VIVE Pro 2」に劣るのも解像度のみ。
視野角とリフレッシュレートでは、Valve Indexが上なのよ。
→VR HMD「Valve Index」購入レビュー。HTC VIVE Proと比較したメリット・デメリット。

また、PC不要のスタンドアローン機「Meta Quest 2」も登場しており、
単体起動だけでなく、PCVR機としても使える。
Meta Questは、Oculus Riftのようにも動作するわけ。
→Oculus Quest 2をPC用VR(Oculus Rift)として使う方法。Oculus Linkでできること。

HMD(ヘッドマウントディスプレイ)のスペックで比較しがちですが、
PCVRゲームにおける処理は、
PC側のグラフィック性能に大きく依存するということ。
例えば、初代Playstation VRは、120Hzまで対応してますが、
低スペックのPS4で、フルHD(1080p)で120fpsは無理でしたからね。
「VIVE Pro 2」の5K解像度90Hz出力も、PCゲームでは現実的では無いとも思っています。
4K 60Hz出力ってハードル高いし、SteamVRの推奨スペックって意外と低いのです。
→VR環境(HTC VIVE Pro、Valve Index、Oculus Rift S)に必要なPCスペック
VRアプリ配信プラットフォームの違い
ゲームで重要なのは、本体スペックではなく、ゲームソフトです。
結局のところ、キラーコンテンツが有るかどうか。
やりたいゲームが有るか?ってのが何よりも重要。
コンテンツが増えれば、利用者も増える。逆もまた然り。
レッドアラームの為に、バーチャルボーイだって買ったんだから。
面白いコンテンツが無ければ、VR本体は普及しないわけで、
PC VRゲームアプリの配信プラットフォームは知っておくべき。
VRアプリプラットフォームの対応デバイス
主な対応デバイス | |
---|---|
Steam (SteamVR) | Valve Index VIVE Pro/Pro Eye/Pro 2 VIVE Cosmos Elite VIVE XR Elite(VIVEストリーミングハブ) Meta Quest 2(Quest Link) Meta Pro(Quest Link) Pico 4(Pico Link) Windows Mixed Reality |
Oculus Rift Store | Oculus Rift S Meta Quest 2(Quest Link) |
Meta Quest Store | Meta Quest 2 |
App Lab | Meta Quest 2 |
Pico Store | Pico Neo3 Link Pico 4 |
PlayStation Store (PlayStation VR) | PlayStation VR PlayStation VR2 |
世界最大手のゲームプラットフォームはSteam、
PCのVRゲームでも、Steamが独り勝ち状態であり、
PCではSteamVRに対応も必須。
各VRデバイスも、SteamVRには対応しているし、
PCVR≒SteamVRと言っても過言ではないのです。
一方、PC不要で単体起動するスタンドアローン機は、
各社VRデバイス毎に使えるプラットフォームが異なります。
コンテンツ量と質、VRシェアも大きく関わってくるのです。
その中で圧倒的なのが、Meta(旧 Oculus)です。
Metaは、VRゴーグルシェアも圧倒的No.1であり、
スタンドアローンVRのアプリ数では、Meta Storeが独り勝ち状態です。
しかも、Meta Questは、PCVRとしても使えるハイブリッド機。
Quest LinkでSteamVRのゲームも楽しめるのも強い。
→Oculus Quest 2をPC用VR(Oculus Rift)として使う方法。Oculus Linkでできること。

欲しいVRゲームがMetaにしかないなら、Metaを選ぶしかないし、
Meta Questのアプリは、他社のVRゴーグルで使えない。
MetaがVRゴーグルシェアを伸ばし続けている大きな要因でもある。
Meta Questと比較されがちなPICOは、格安で高スペック(綺麗)なのですが、
Pico Storeはアプリが全然無いし、PC連携という点でもMetaに劣ります。
Meta Questは、有線のQuest Linkだけでなく、
ワイヤレスのMeta Quest Air Linkで、PCに接続も可能だからね。
HTC XR Eliteも同様、プレステでしか使えないPSVR2も厳しいと思ってる。
結局、ゲームはコンテンツですから。
ちなみに、SteamVRは、macOSにもベータ版リリースしてますが、
PCゲーム自体が、ほぼWindowsのみ対応であり、VRゴーグルもMacには未対応だらけです。
Macでも、MetaのQuest Linkは使えますが、ゲーム用途には使えません。
PC VRゲーム≒Windows VRゲームというわけです。
VRシェアの違い
今後のVR市場と未来について、どうなるのか?
2016年のVR元年では、VRゴーグルシェアは、OculusとHTCの2強でしたが、
2023年現在では、MetaとValveの2強となっています。
HTCと組んでSteamVRゴーグルを造っていたValveは、
単独でValve Indexを販売開始し、
SteamVRシェアは、HTC VIVE→Valve Indexへ。
Oculusは、Meta(旧Facebook)の子会社となり、
PC VR→スタンドアローンVRへシフト。
HTCは、VIVE Cosmosでスタンドアローン機を出すも失敗、
スタンドアローンで先行していたOculus製品にも太刀打ちできず、
お手軽で高性能な「Meta Quest 2」がシェアを伸ばしまくり。
Meta Quest 2は、PCでも使える→PC用VRでもシェアNo.1となりました。
世界最大のオンラインゲームプラットフォームのSteamですが、
利用端末シェアの600%以上をMetaのVRゴーグル占めるという恐ろしさ。
2020年末の時点で既に50%以上でしたが・・・

Oqulus Quest 2の登場で、シェアも一気に拡大。
2021年5月時点では、Oculusシェアが更に圧倒的に。
Oculus Quest 2だけで約30%ってエゲツない数値。

2022年6月には、Oculus Quest 2のシェアが約50%まで続伸。
Valve Indexは15.57%、次いで3番手もOculus Rift Sで10.6%。
対するHTC VIVEは6.53%までシェアが減少、Windows Mixed Realityも減少し4.6%。

2023年4月時点では、Oculus Quest 2のシェアが約45%という。
次いで多いのが、Valve Indexは約17%、次いで3番手はHTC VIVEで約6%。

PC専用のVRゴーグル(アウトサイドイン方式)では、
Valve Indexがシェアを伸ばしているというわけです。
上記は、Steam上の利用デバイスシェア率ですが、
Metaのメインのプラットフォームは「Meta Questストア(Oculusストア)」。
実際のVRシェアは、もっともっと多いってこと。
クロスバイ対応ゲームは、
1本買うだけでQuestとRift(PC)の両方で遊べるってのも良い。
Metaには「App Lab」という、
非公式VRアプリやVRゲームのオープンプラットフォームも有るので、
VRコンテンツを漏れなく遊べる仕組み。
それで安くて高性能なんだから、そりゃMeta買うでしょ。
既にVRソフトはSteamじゃなくて、Oculusから探してる自分もいるからね。
VRトラッキング方式の違い
VR HMDのスペックと同じく重要なトラッキング性能。
VRによりトラッキング方法にも大きな違いが有り、
トラッキング精度が違えば、VRゲーム体験も大きく変わってきます。
「HTC VIVE Pro」と「Valve Index」は、アウトサイドイン方式であり、
「Meta Quest」「Oculus Rift S」「VIVE XR Elite」「PICO 4」「PSVR 2」・・・
今は無き「Windows MR」も、インサイドアウト方式です。
アウトサイドイントラッキング方式は、
外部センサーを用いて、ルームスケールやモーション感知するので、
より正確なトラッキングが可能です。
アウトサイドイン≒SteamVR Tracking(Lighthouse)であり、
ベースステーションという外部センサー設置が必要となります。
→HTC VIVE、Valve Indexの配線とベースステーション設置方法。賃貸住宅でPCVR(SteamVR)のプレイ場所を考える。

PC VRゲームの醍醐味も、
SteamVRのトラッキングシステム「Lighthouse」が使えることだと思ってる。
専用コントローラー以外の外部トラッカーも利用可能、
VRchatやBeat Saberで、フルボディトラッキング(フルトラ)も可能となります。
一方、インサイドアウトトラッキング方式は、
外部センサー不要なので単体でVRゲームが可能です。
ヘッドセット内蔵センサーカメラで周辺スキャンし、
ユーザー位置、コントローラー位置を把握する仕組み。
インサイドアウト方式≒スタンドアローンVRというわけ。
アウトサイドイン方式に比べ圧倒的にお手軽であり、
インサイドアウトのトラッキング制度の向上により、
インサイドアウト方式を採用するメーカーも増えています。
※初代Oculus Riftや初代PSVRもアウトサイドイン方式でした。

トラッキング方式の違い
Meta Quest 2 | 単体起動 | トラッキング方式 | 解像度 | リフレッシュレート | 視野角 |
---|---|---|---|---|---|
Meta Quest 2 | 〇 | インサイドアウト 外部センサー不要 | 両目:3664×1920 片目:1832×1920 | 120Hz | 水平97° 垂直93° |
Meta Quest Pro | 〇 | インサイドアウト 外部センサー不要 | 両目:3600×1920 片目:1800×1920 | 90Hz | 水平106° 垂直96° |
VIVE XR Elite | 〇 | インサイドアウト 外部センサー不要 | 両目:3840×1920 片目:1920×1920 | 90Hz | 約110度 |
PICO 4 | 〇 | インサイドアウト 外部センサー不要 | 両目:4320×2160 片目:2160×2160 | 90Hz | 約105度 |
Valve Index | × | アウトサイドイン 要ベースステーション | 両目:2880×1600 片目:1440×1600 | 144Hz | 約130度 |
HTC VIVE Pro | × | アウトサイドイン 要ベースステーション | 両目:4896×2448 片目:2448×2448 | 90Hz | 約110度 |
HTC VIVE Pro 2 | × | アウトサイドイン 要ベースステーション | 両目:2880×1600 片目:1440×1600 | 120Hz | 約120度 |
PlayStation VR2 ※PC接続不可 | × | インサイドアウト 外部センサー不要 | 片目:2000×2040 | 120Hz | 約110度 |
ちなみに、Meta Quest 2やQuest Pro、HTC VIVE Elite XRでも、
Virtual DesktopとSteamVRで、ベースステーションを使う方法は有ります。
※私はそこまでやらない人間です。
VRコントローラーの違い
トラッキングシステムが異なれば、コントローラーの挙動も違い、
VR専用コントローラーの性能も大きく異なります。
アウトサイドイン方式のコントローラの方が、
インサイドアウト方式のコントローラに比べ、
トラッキング性能が高く、コントローラの質感も高いです。
一方、スタンドアローンVRは、ゴーグルにセンサーカメラが有るので、
ゴーグル近くに手を近づけると、トラッキングエラーが出がち。
FPSでライフル構えて覗く動作とか、たまにエラー出たりする。
あとは、背面トラッキング精度も劣ります。
また、アウトサイドイン方式の「Valve Index」と「HTC VIVE」は、
同じトラッキングシステム(Lihgthouseトラッキング)を使うので、
コントローラーの互換性も有ります。
Valve IndexもHTC VIVEも、SteamVRが前提のVRデバイス。
両ヘッドセットで、お互いのコントローラーを使えるってこと。
VIVEベースステーションで、Valve Indexコントローラーを使ったり、
VIVEトラッカーも両デバイスで使えるのです。
「VIVEベースステーション2.0」と「Valve Indexベースステーション」は、
同じ「SteamVRトラッキング2.0(Lighthouse 2.0)」。
本来ベースステーションは2個セットですが、
ValveとViveのベースステーション1個ずつ組み合わせて利用も可能。
ややこしいので、ベースステーションスペックと互換製品まとめておきます。
SteamVRベースステーションの違い
HTC VIVE ベースステーション 1.0 | HTC VIVE ベースステーション 2.0 | VALVE INDEX ベースステーション | |
---|---|---|---|
発売日 | 2016年4月 | 2018年4月 | 2019年11月 |
トラッキング | SteamVR Tracking 1.0 (Lighthouse 1.0) | SteamVR Tracking 2.0 (Lighthouse 2.0) | SteamVR Tracking 2.0 (Lighthouse 2.0) |
最小ルームスケール | 2m x 1.5m | 2m x 1.5m | 2m x 1.5m |
最大ルームスケール | 4m×3.5m | 7m x 7m ※10m×10m(4個利用時) | 7m x 7m ※10m×10m(4個利用時) |
対応コントローラー | VIVE コントローラー VIVE コントローラー (2018) Valve Indexコントローラ | VIVE コントローラー (2018) Valve Indexコントローラ | VIVE コントローラー (2018) Valve Indexコントローラ |
対応ヘッドセット | HTC VIVE VIVE Pro VIVE Pro 2 VIVE Pro Eye VIVE Cosmos Elite Valve Index MeganeX | VIVE Pro VIVE Pro 2 VIVE Pro Eye VIVE Cosmos Elite Valve Index MeganeX | VIVE Pro VIVE Pro 2 VIVE Pro Eye VIVE Cosmos Elite Valve Index MeganeX |
対応トラッカー | VIVE トラッカー (2018) VIVE トラッカー3.0 (2021) Tundra トラッカー | VIVE トラッカー (2018) VIVE トラッカー3.0 (2021) Tundra トラッカー | VIVE トラッカー (2018) VIVE トラッカー3.0 (2021) Tundra トラッカー |
VRコントローラーは、どれも一長一短あり、ゲームに合わせて使い分けられるってこと。
VIVEコントローラーは、重心が先の方に有り、棒を握るという感覚が有る。
銃を打つ、剣を持つといった動作に向いており、例えばBeat SaberではVIVEコントローラーが良い。
VIVEの「握る」に対し、Valveは「指を動かす」に特化。
Valve Indexコントローラー(旧名称 Knucles)は、
コントローラー内部に87個ものセンサーを内蔵しているので、
ボタン操作無しで、指の動きを認識してくれます。
掴む、落とす、投げる、といった動作がナチュラルにできるし、
握らなくてもコントローラーをホールドできるのは凄い。

インサイドアウト方式のコントローラーには互換性は有りません。
いずれも専用コントローラーしか使えず、HMDとコントローラーもセット販売です。
アウトサイドイン方式のコントローラーに比べ、コントローラー自体の性能や質感も劣ります。
例えば、Meta Quest2のコントローラは、指のジェスチャー操作可能ですが、
握って掴むので、手を開けばコントローラーも落ちてしまう。

コントローラーも軽くてスカスカな感じ。安っぽさは否めません。

操作性という点でも、Valve Indexコントローラーの方が断然上です。
まぁ、値段も全然違うんで仕方ないけど。

ちなみに、初代PSVRは、PS Moveモーションコントローラを利用してましたけど、
これも過去の製品の流用なんで・・・比べるほどのモノでも無い。
基本的に、デュアルショックコントローラーでプレイするのがPSVRだったからね。
VRコストの違い
VR体験する為には、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)が必須ですが、
いわゆるゲーム機本体というよりも、これは周辺機器の位置づけとなる。
スタンドアローン機VR以外は、PCが無いと動作しないからね。
VRゲームには高度なグラフィック処理も求められる・・・
というわけで、既にゲーミングPCを所持していない場合は、
VR機器以外にも、多大な金額が必要となる。
VRに必要なPCスペックを考慮すると、
最低でも10万円以上は必要で、
快適にプレイするなら20万円~30万円のパソコンは欲しいところ。
→VR環境(HTC VIVE、Oculus Rift)に必要なPCスペック。
一方、Meta Quest 2は、本体価格59,400円だけ。
スマホVRよりも手軽で、スマートフォンよりも安く、その性能は段違い。
あと、PCVRは管理コストもかかります。
動き回るには長いケーブルも必要で、配線も厄介であり、
VRゴーグルを収納する場所も困るのです。
設置の手間も有り、一度設置したらそのスペースには何も置きたくないし、移動も困難。
結果、場所も取り続けるのです。日々の掃除も大変なんですコレ。

スタンドアローンVRで単体起動できるってことは、
ベースステーション不要、配線不要、場所も不要ってこと。
金銭コストの違いより、この手間の違いが大きい気がします。
パソコン無くても十分楽しめるし、ワイヤレスに慣れてしまうと・・・
有線メンドクサ!PC起動メンドクサってなってます。
VRコストの違い
Meta Quest 2 | 単体起動 | 外部センサー | PC&GPU (推奨要件) | 対応プラットフォーム |
---|---|---|---|---|
Meta Quest 2 | 〇 | 不要 | 不要 | SteamVR VIVEPORT Meta Quest Store Oculus Rift Store |
Meta Quest Pro | 〇 | 不要 | 不要 | SteamVR VIVEPORT Meta Quest Store Oculus Rift Store |
VIVE XR Elite | 〇 | 不要 | 不要 | SteamVR(VIVEストリーミングハブ) VIVEPORT |
PICO 4 | 〇 | 不要 | 不要 | SteamVR(Pico Link) Pico Store |
Valve Index | × | ベースステーション1.0 ベースステーション2.0 | GeForce GTX 1070以上 | SteamVR VIVEPORT |
HTC VIVE Pro | × | ベースステーション1.0 ベースステーション2.0 | Geforce GTX1060 Radeon RX480以上 | SteamVR VIVEPORT |
HTC VIVE Pro 2 | × | ベースステーション1.0 ベースステーション2.0 | Geforce GTX1060 Radeon RX480以上 | SteamVR VIVEPORT |
PlayStation VR2 ※PC接続不可 | × | 不要 | PlayStation 5 | PlayStation Store |
プレステVRはコンシューマー機なので、PCに比べると敷居は低いけど、
対応ソフトの数も少ないし、ゲームソフト価格や周辺機器が非常に高額ですからね。
初代PSVRだって全く普及しなかったわけで、
プレステというプラットフォームに縛られることを考えると、
VRゲームソフトやVRゴーグルの寿命も短い。
結局、PCでVRやるよりも高くつくとも思っています。
PSVR2だけで74,980円は・・・スンゲー高い。私なら買わない。
おすすめVRゴーグルまとめ
トラッキング精度や、コントローラー性能も違うわけで、
VRゴーグルのスペック云々だけでも語れません。
結局のところは、コンテンツ。
VRアプリの配信プラットフォームに依存するわけで、
VRで何がしたいのか?考えてからVRゴーグルを選んだ方が良いです。
その中で、とりあえず買うというなら「Meta Quest 2」。
世界の大企業Meta(Facebook)のVRデバイスであり、
圧倒的な世界シェアを誇るVRデバイス。
コレが税込み59,400円で買えるってVR革命です。
→Oculus Quest 2レビュー。PC用VRと比較したメリット、デメリット。

一体型なので初期投資も不要、配線も不要で高性能で、なによりシンプル。
ワイヤレスで動けるわけで、異世界への没入間も違いました。
従来のPCVRに有ったデメリットも、上手いこと消し込んでいる。
→PC用VRゲーム環境を整えて気付いた、PC接続型VRゴーグルのデメリット
より高品質なVR体験をしたいなら、
アウトサイドイン方式の「Vive Pro 2」か「Valve Index」となるのですが、
いずれもパソコン前提の高額デバイスであり、VRは人も選びます。酔うからね。
正直、Meta Quest 2を体験してからでも遅くは無いです。
VRにハマれそうなら、トラッキング精度の高いアウトサイドイン方式へ。
VIVEもValveも、できる事は似通っている為、どちらか一つで良いし、
今から買うなら「Valve Index」を推奨します。
→VR HMD「Valve Index」購入レビュー。HTC VIVE Proと比較したメリット・デメリット。

VRを楽しむ上でMetaは避けられなくなりつつあるというのも否めない。
ポータブルのVRがMeta、据え置きVRがValve。
ファミコンとゲームボーイの違いみたいなもんです。
そう言い聞かせて、両方買っちゃったって良いんじゃないのん?
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