新型Steam Deck OLED(有機EL)レビュー。旧型Steam Deck液晶モデルからの進化と違い。

Steam Deck OLEDレビュー

PCゲームの革命機Steam Deckに、
新たに有機ELモデルの「Steam Deck OLED」が登場。
外観とグラフィック性能はそのまま、ディスプレイとバッテリー性能を向上・・・
実際のところ、何が変わったのか?

初代Steam Deckを使い続けて早1年、
既にSteam Deck OLEDも数か月使いましたので比較レビューです。

目次

有機ELと液晶モデルのスペック比較

初代Steam Deckの液晶モデルは、海外発売に遅れて日本で販売開始でしたが、
有機ELモデルは、海外同様に2023年12月12日発売となりました。

アジア圏(日本、韓国、香港、台湾)でのライセンスプロバイダー(正規代理店)は、
株式会社KOMODOとなっており、
正規取扱店は、ビックカメラ、エディオン、ヨドバシ、パソコン工房、ソフマップです。
並行輸入品に気を付けて。

※参考→KOMODO Steam Deck Store

有機ELモデルは512GBと1TBの2つのモデルが登場し、
有機ELの発売に伴い、製品ラインナップも一新。
現行販売は、256GBの液晶モデル512GBと1TBの有機ELモデルというわけで、
まずは、スペック比較から。

Steam Deck OLED
(有機ELモデル)
Steam Deck
(液晶モデル)
発売日2023年12月12日2022年2月25日
※日本は2022年12月17日より出荷
価格512GB:84,800円
1TB:99,800円
256GB:59,800円
CPUZen 2 4c/8t、2.4~3.5GHz
(最大448 GFlops FP32)
GPU8 RDNA 2 CU, 1.0~1.6GHz
(最大1.6 TFlops FP32)
APU power4~15W、6nm4~15W、7nm
メモリ
RAM
16 GB LPDDR5オンボードRAM
6400 MT/sクアッド32ビットチャンネル)
16 GB LPDDR5オンボードRAM
(5500 MT/s クアッド 32ビットチャンネル)
ストレージ512GB(PCIe Gen3 x4、M.2 2230)
1TB(PCIe Gen3 x4、M.2 2230)
64 GB eMMC(PCIe Gen 2×1、M.2 2230)
256 GB NVMe SSD(PCIe Gen 3×4、M.2 2230)
512 GB高速NVMe SSD(PCIe Gen 3×4、M.2 2230)
microSDUHS-IはSD、SDXC、SDHC対応
OSSteamOS 3.0
(Archベース)
ディスプレイ7.4インチOLED
1,280×800ドット、216ppi、
タッチ対応
7インチIPS液晶
1,280×800ドット、216ppi
タッチ対応
HDR×
最大輝度1,000 nit(HDR)
600 nit(SDR)
400 nit(標準)
リフレッシュレート90Hz60Hz
映像出力DisplayPort 1.4Al対応USB-C(USB 3.2 Gen 2)
最大8K60Hz または 4K120Hz
WiFiWi-Fi 6E(トライバンド)
2.4GHz/5GHz/6GHz
IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax
2 x 2 MIMO
Wi-Fi 5(デュアルバンド)
2.4GHz/5GHz
IEEE 802.11a/b/g/n/ac
2×2 MIMO
BluetoothBluetooth 5.3
AptX HD、AptX対応
Bluetooth 5.0
バッテリー50WHrバッテリー
3~12時間のゲームプレイ
40WHrバッテリー
2~8時間のゲームプレイ
電源ケーブル45W USB Type-C PD3.0電源2.5m45W USB Type-C PD3.0電源1.5m
本体サイズ約298×117×49mm
重量約640グラム約669グラム

液晶モデルの64GBと512GBは廃止となり、
液晶モデル256GBを79,800円から59,800円へ値下げ。従来の64GBの価格となりました。
有機ELモデルは、512GBが84,800円1TBが99,800円
液晶モデル256GBが、廉価版Steam Deckという位置づけへ。

最上位の1TBモデルのみ反射防止の「プレミアムエッチンググラス」となっているのは、
前回の液晶モデルから代わりませんが、
有機ELモデルでは新たに、ケース内側に更に薄型ケースも付いています。
内側ケースだけで持ち運べるので、よりコンパクトに運べるという物。

従来の液晶モデルが512GBが99,800円だったことを考えると、
新型の有機ELモデルが512GBで84,800円は、非常にコストパフォーマンスが高い。
実質の値下げであり、円安で値段が上がってないのも素晴らしいですね。

Steam Deck 液晶モデルSteam Deck 有機ELモデル
64GB59,800円 → 販売終了
256GB79,800円59,800円
512GB99,800円 → 販売終了84,800円
1TB99,800円

有機ELで変わったところ

操作性の向上、軽量化

有機ELモデルのサイズは、液晶モデルのサイズと全く一緒であり、見た目もほぼ一緒。
電源ボタンがオレンジへと変わり、起動画面のアイコンもオレンジへ。

改良されたのが、入力インターフェイス。アナログスティック、トラックパッド、ボタン。
アナログスティックは、中央が凹みグリップしやすい形状となり、
摩擦抵抗がある滑りづらい素材へ変更。プラスチックからゴムっぽい素材へ。
スティックのバネの力も軽くなっており、
以前よりグリグリ回しやすく、耐久性や防塵性能も向上しているとのこと。
スティック根本部分のカラーは、ホワイト→ブラックへ変更。

ボタンの押し心地も全体的に軽くなっており、ボタン戻りも早い気がする。
ボタン印刷の色は、ホワイトからグレーっぽくなっています。

トラックパッドも、触感と精度が向上しており、更に繊細なカーソル操作が可能へ。
触覚フィードバックで、グゴグゴグゴする振動も、よりリアルになった印象です。

ボディの素材が変わったことにより、軽量化も実現。
重量669g→640gへと29g軽くなっていますが、
微妙にプラスチックな質感へ。黒光り感がやや薄くなり、重厚感は減った気がする。
個人的には、黒で統一されたボディ、アイコンもブルーの方が良かった。
オレンジのアクセントカラーも好みは分かれそう。私はブラックの方が好み です。

持ち比べれば軽く感じますけど、やはり重くてデカいのは相変わらず。
軽量化したけど、ファンは大型化しているので、排熱性能は向上しています
※熱源となるRAMやAMDも更新されているので、動作温度も低くなっています。

バッテリー持ちの改善

バッテリー容量が、40WHr→50WHrへ大きくなっており、
OLEDにより、ディスプレイ消費電力を抑え、
メモリ(RAM)も、5500MT/s→6400MT/sとなり、遅延改善とともに省電力へ。
AMD APUが7nm→6nmへ。1ナノメートル小さくなることで、
処理性能が向上するともに電力効率や熱効率も向上するらしい。

従来のモデルでは2~8時間のゲームプレイだったのに対し、
3~12時間と、バッテリー持ちが30%~50%ほど長くなっています
充電速度も速くなっており、約45分で20%→80%ほど充電可能となりました。

実際、AAAゲームでは約60分~90分ほどしか持たなかった初代Steam Deckですが、
有機ELモデルでは、90分~120分ほどプレイできる感じ。
1.3倍~1.5倍のバッテリー持ちは、あながち間違ってない気がしました。

バッテリー消費の少ないゲームでは、もっと差も広がるわけで、
これは思ってた以上に大きな違い。
GPU負荷が低いゲームで3~4時間だったものが、5~6時間は持ってしまうわけです。
これにより外で使う時でも、バッテリーの心配は無くなりました。

ホーム画面でのバッテリー持ちは、8時間→11時間に伸びてますけど、
有機ELモデルで最大12時間のゲームプレイは、やっぱり言い過ぎですね。

ちなみに、電源アダプタは45Wと変わりませんが、
電源ケーブルの長さが1.5m→2.5mへ長くなりました。
Steam Deckのロゴもアダプタに刻印されるようになってます。

電源ケーブルが2.5mになるのは地味に嬉しい。1.5mでは置く場所が限られるし、
特に、テレビ周りに置くなら配線は長い方が良い。
参考までに、任天堂スイッチは、1.5m電源。ケーブルが短く配線に困ります。

WiFi、Bluetooth性能の向上

Steam Deck OLEDは、WiFi 5→Wifi 6EにWiFi性能が向上しました。
従来の2.5GHz帯と5GHz帯に加え、6GHz帯も使えるトライバンドへ
使えるバンドが増えることで、安定したオンラインプレイも可能となったわけ。

ただ、6GHz帯を使う為には、WiFi 6E対応のルーターが必要であり、
そもそも、WiFiの通信速度は様々な要素が関わっており、
WiFi 6Eに対応したから通信速度が向上するわけでもないのです。
WiFi 5の最大通信速度だって6.9Gbpsであり、WiFi 6の最大通信速度は9.6Gbps。
ダウンロード速度が最大2〜3倍高速化となったとはいえ、これもあくまで理論値。

初代Steam Deckも、WiFi 5とはいえ2×2 MIMOに対応済み。
2つの送信アンテナと、2つの受信アンテナが使えるだけで十分高速でしたから。

実際のところ、我が家は、6GHz帯のWiFi 6Eには未対応のルーターを使っているので、
ダウンロード速度の違いは体感できませんでしたが・・・
既に、デュアルバンドのWiFi 5やWiFi 6で、300Mbps~500Mbpsは出てるし、
正直、これぐらいの通信速度があれば何をするにも十分だとも感じている。
WiFi 5とWiFi 6の時点で、通信速度の違いは体感できてないのも事実です。

また、Steam Deckに上部に3つめのBluetoothアンテナを追加、
ドッキング時にBluetoothパフォーマンスを向上するとともに、
Bluetoothコントローラーによるスリープ解除も可能となりました。
据え置きとして使う場合の利便性が向上しています。

Bluetooth性能も向上しており、Bluetooth 5.0→Bluetooth 5.3となり、
AptX HDやAptX LLのオーディオコーデックに対応へ。
初代Steam DeckのSBCコーデックに比べて低レイテンシー、
「音ズレ問題」も発生しづらくなりました
音ゲーをやる人には、これは結構重要。

ワイヤレスオーディオであるBluetoothコーデックの代表的なものとして、
SBC、aptX、LDAC、AACがあるのですが、
主にゲームデバイスで使われるのがSBCとaptX。

Bluetoothでは「SBC(Sub Band Codec)」が標準コーデックであり、
aptX(アプトエックス)は、音質劣化も遅延も起こりづらい次世代のコーデック。
家庭用ゲーム機は基本的にBluetoothオーディオに非対応ですが、
Nintendo Switchは「SBC」に対応しています。
※PS5とXbox Series X/SはBluetoothオーディオ非対応です。

aptXは、低遅延でCD同等の音質。
aptX HDは、ハイレゾ相当の高音質。
aptX LL(low-latency)は、AptXより音質が劣りますが、圧倒的な低遅延。
aptX Adaptiveは、高音質と低遅延を両立。

ゲーミング用途で重要となるは遅延(レイテンシ)。
レイテンシについては、
SBCの遅延が、約200ms(約0.2秒)
aptXでは、約70ms(0.07秒)
aptX HDでは、約130ms(0.13秒)
aptX LLでは、約40ms(約0.04秒)未満といわれています。

人間の脳は100ms(0.1秒)以下の遅延を感じとることは難しいので、
とりあえずaptX対応だけで有難い。音ゲーやるならaptX欲しい。

量子化ビット数 / サンプリング周波数遅延(レイテンシ)
SBC16bit / 48kHz100~200ms前後
aptX16bit / 48kHz40~70ms前後
aptX HD24bit / 48kHz130ms前後
aptX LL16bit / 48kHz30ms前後
aptX Adaptive24bit / 96kHz50〜80ms前後

Steam Deck OLEDでは、内蔵スピーカー音質も向上しているのですが、
初代Steam Deckのスピーカーの音が良すぎて違いが分からず。
Steam Deckをやると、ゲームの音の重要性にも気づきます。
いずれも、携帯ゲーム機とは思えない迫力サウンドです。

Steam Deckをテレビに接続するなら、テレビのスピーカーにも気を配った方が良い。
手軽なのが「Alexaホームシアター」。映画もゲームも映像美と同じく音も重要。
下手にディスプレイにお金をかけるよりも臨場感は増すのでした。

ちなみに、iPhoneはaptXには未対応で、Apple独自コーデックのAACを採用しています。
Appleは音楽データの圧縮方式でもAACコーデックを使っているから複雑。
Bluetoothコーデックと混同しやすいのが、音楽データ自体の圧縮方式ですね。

俺の動画。
音質と「CD、ハイレゾ、ロスレス」の関係。音楽ファイル形式「MP3、WMA、ALAC、FLAC、WAV、AIFF、AAC」の違... 音楽を楽しむ上で、知っておきたい音楽の音質。せっかく聴くなら、より高音質で音楽を保存して、高音質のまま音楽を再生したい。 音という目に見えないもの、何を基準とし...

音楽圧縮コーデックでAACは、非常に優秀であり、
今ではMP3並みに汎用性も高いので、悩むならAACにしておけば良い。
CD音源は、ALAC保存して、持ち運びはAACで聴いてます。
WindowsのWMAは、既に過去のコーデック、使ってはダメ。

俺の動画。
音楽CDを高音質でiTunes取り込み。PC音源管理に最適な読み込み設定。 CDをスマホやパソコンで高音質で聴くために、なるべく高音質でパソコンに取り込みたい。 CD音源のまま劣化せずデータ化できれば、iPhone、Android、Mac、Windows・・・端末...

ディスプレイの向上(パネル、サイズ、リフレッシュレート)

新型のSteam Deck OLEDでは、
ディスプレイパネルが液晶→有機ELに変わっただけでなく、
HDR対応となり、ディスプレイも明るく輝度400ニト→1000ニトへ。
リフレッシュレートも60Hz→90Hzへと向上。
ベゼル幅も狭くなり、ディスプレイサイズも7インチ→7.4インチへと大きくなりました。

この中で、体感できるほど違うと感じたのは、ディスプレイパネルと輝度の違い。
有機ELで色見は濃くなり、画面の明るさも相まって、非常に綺麗に見える。
明るいは正義であり、明るいだけで綺麗に見えるのも事実です。

Steam DeckとNintendo Switchの比較。
同じ有機ELでもSteam Deckの方が圧倒的に明るく綺麗に見える。写真では伝わりづらいけど。

まぁ、同じゲームでもSwitchのゲームは、Switchのスペックに合わせて最適化(劣化)しているので、
元々のグラフィック自体が別物。Steam Deckの方がより細かい描写となっていますからね。

モバイルPCでは、解像度上げても情報量が多くなって、文字が小さくなるだけですからね。
スマホとは違い、解像度ベースで情報量が変わるPCであることを忘れてはいけない。
UMPCで有機ELに対応しているのは無く、UMPCに比べて輝度も圧倒的に高い。
解像度よりも重要なのは有機ELと考えた任天堂は流石です。
というわけで、ライバル機のディスプレイスペックの置いておきます。

デバイス名サイズ
インチ
解像度
パネルリフレッシュレート最大輝度HDR
Steam Deck 液晶7インチ1280×800
16:10
液晶60Hz400ニト×
Steam Deck 有機EL7.4インチ1280×800
16:10
有機EL90Hz1000ニト
Nintendo Switch 液晶6.2インチ1280×720
16:9
液晶60Hz非公表×
Nintendo Switch 有機EL7インチ1280×720
16:9
有機EL60Hz非公表×
PlayStation Portal リモートプレーヤー8インチ1920×1080
16:9
液晶60Hz非公表×
GPD WIN 4 20246インチ1920×1080
16:9
液晶60Hz368ニト×
GPD WIN Mini 20247インチ1920×1080
16:9
液晶120Hz500ニト×
ONEXPLAYER 2 Pro8.4インチ2560×1600
16:10
液晶120Hz350ニト×
AYANEO SLIDE6インチ1920×1080
16:9
液晶60Hz400ニト×
ASUS ROG Ally7インチ1920×1080
16:9
液晶120Hz500ニト
Lenovo Legion Go8.8インチ2560×1600
16:10
液晶144Hz500ニト×

一方、ディスプレイサイズの違いは体感しづらかったです。
1インチが2.54センチなので、0.4インチは1.016cm。
対角で約1cmほど大きくなったわけですけど、
昨今のゲームは、16:9のワイド画面に最適化されたゲームが多いので、
Steam Deckは、16:10のアスペクト比では、上下に無駄な余白ができるゲームも多い

そして、あんまり意味ないと感じたのがリフレッシュレートの向上。
ディスプレイ側がリフレッシュレート90Hzを表示できていても、
本体側がフレームレート90fps出力できなければ意味がありませんからね。

AAAタイトルでは、60fpsを出力するのも難しいのがSteam Deckであり、
かといって低スペックのインディーズゲームでは、90fpsに対応しているゲームも少ないのです。

例えば、サイバーパンクのSteam Deck推奨設定では、30fps上限となっており、
フォートナイトで最低画質にすれば、90fps出るとはいえ、
無理してfpsを上げてまで、小さい画面でFPSゲームをやるのか?っていったら無いでしょう。

7.4インチで、リフレッシュレートを優先する理由は思い浮かばないし、
私は、そもそもリフレッシュレートを重視するゲームはSteam Deckではやりたくもない。
fpsを重視するFPSゲームなら24インチは欲しいでしょう。
fps=frames per second、FPS=First-person shooter。同じFPSでややこしいですね。

有機ELで変わってないところ

ディスプレイが高画質になったとはいえ、
解像度は変わっておらず、HD解像度のまま、
本体のグラフィック性能は初代Steam Deckから変わっていないので、
外部ディスプレイに接続しても、高解像度ゲームは無理があるというのは同じ。

基本的に、本体の処理性能も同じであり、処理速度も変わらず。
再開時間が約30%短縮ということですが、
実際にスリープからの復帰時間の違いは体感できませんでした。
まぁ、もともとスリープ復帰は早いので、別に良いのだけど。

というわけで、主に変わったのは、モバイル時に高画質になったこと。
モバイル時のバッテリー持ちがよくなったこと。
モバイルプレイするなら、Steam Deck OLEDにした方が良いわけで、
逆を言えば、据え置きで使うなら初代Steam Deckで良いのです。

→初代Steam Deck(液晶)レビュー。使って気づいたメリット・デメリット。

Steam Deckレビュー

ただ、今から買うなら、有機OLを買った方が良い。
ストレージ容量コスパが高くなっているし、
そもそも、モバイルでやる為にSteam Deckを購入するわけで、
ポータブル用途がメインじゃないならSteam Deckじゃなくて良い

バッテリー持ちの向上ストレージ容量+256GB・・・
Steam Deck OLEDは、画面が大きく明らかに綺麗になってますからね。
ディスプレイ代と考えても、+2.5万円の価値は十分あると感じてるし、
Nintendo Switchだって、既に有機ELでしかやらなくなっちゃってるのでした。 

Steam Deckを1年使って気づいた事

これから買うなら有機ELだけど、
液晶モデルを持ってる人は、もう1台追加購入する価値もある。
というわけで、初代Steam Deckから使い続けて気づいたことを徒然と。

Steamというプラットフォームも日々進化しており、
複数台のSteam Deckを使うようになって、気づくことも有りましたので。

UMPCと比べてはいけない

2022年にSteam Deckが発売されてから、
似たような形状のUMPCが数多く登場しましたが、
Steam DeckとUMPCは全くの別物であり、比較対象とすべきでは有りません。

Steam Deckは、Steam OSであり、
Windows OSのUMPCとは、全く異なるデバイスなのです。

Steam Deckは、ゲームパッド操作に最適化されており、
ゲーム機のようなインターフェースで非常に分かりやすい。
全ての操作がコントローラーだけで完結するし、
ゲームカスタマイズも専用メニューで簡単に変更できるのも素晴らしい。

Windows版SteamのBig Pictureモードを踏襲したUI

PCゲームならではの不具合もほとんど無く、
よく分からないエラーに遭遇する可能性も限りなく低い
PC専用ゲーミングデバイスとして完成度が高いのです。

バックグランドで別のアプリが起動しちゃったり、
そのせいでフリーズしたり、コントローラーが効かなかったり・・・
トラブル解決の為、不毛な時間を過ごすことも無い。
ストレス無くPCゲームプレイできるって当たり前でも無かったですからね。

「デスクトップモード」では、PCのように切り替えても使えますが、これはあくまでオマケ。
Steam DeckではPCのように使うべきでも無いし、
Linuxベースで英語表記なので、少なくとも私は使いこなせません。

そして、UMPCとの一番の違いが、ゲームを起動したままスリープできる機能
Steam Deckでは電源ボタンを押すとスリープし、再び電源ボタンでレジュームする。
好きなタイミングでゲーム中断できて、即再開できるわけで、
PCゲームを起動する手間、終了する手間がホント無くなりました。

PC起動を待つ時間、シャットダウンする時間だけでなく、
終了する為にセーブする場所に移動する時間までも不要。
ゲームを終わらせるという概念が消えたことで、
ちょっとした隙間時間で、気軽に楽しめるようになったのです。
スマホを操作するように、なんとなくPCゲームをプレイできる。これが革命。
必然とゲームプレイ時間も長くなるし、人生の時間も浮きまくる。
現代風の言葉で言うなら「タイパ」が良い。

パソコンというよりもSteamデバイスとなっており、
これにより家庭用ゲーム機のように使えるってこと。
Nintendo Switchに近い感覚でPCゲームプレイできるのがSteam Deckなのです。

テレビ等に外部出力して使う場合も、ボタンひとつで終了できるのは凄い。
リビングテレビで食事前の数分だけ作業プレイ。
急な用事でも大丈夫。あと5分待ってって言う必要も無いから。

だからこそ、Steam Deckでは、Steam以外のゲームはやるべきでは無いし、
わざわざWindowsインストールするなら、UMPCを使うべきってのは去年から言ってたこと。
※Windowsインストールした場合は、Steam Deck製品保証対象外にもなります。

MacでもWindowsは使えるけども、MacでWindows使えば使いづらくもなるし、
Boot CampのWindowsは、Windowsよりも使いづらい。
Windows使うなら、Windows PCを買った方が良いのです。

というわけで、UMPCを使う人は、小さいWindowsが欲しい人。
Windowsって、ウィンドウ(窓)で操作するのが前提だから、
小さい画面で操作するのも無理あるし、小さい画面に最適化されたアプリも少ない。
コンパクトさに最適化されたのがスマートフォンなのでした。

正直、わざわざ小さい画面の低スペックPCに20万円も出すなら、
デスクトップPCにお金をつぎ込むべきかなと。
UMPCは、どう頑張ってもサブ機。小さいが故に寿命も短いとも思ってる。

Steam以外のこともやりたいなら有りでしょうけど、
他社ではスリープ機能はまともに機能しないし、
Windowsベースである以上、今後もSteam Deckみたいに使えることは無いのです。

デバイス名販売価格
Steam Deck 液晶モデル 256GB59,800円
Steam Deck 有機EL 512GB84,800円
Steam Deck 有機EL 1TB99,800円
Nintendo Switch 有機EL37,980円
PlayStation Portal リモートプレーヤー29,980円
Meta Quest 374,800円
GPD WIN 4 2024 Ryzen 8840U 2TB169,800円
ONEXPLAYER 2 Pro Ryzen 7840U 1TB178,000円
AYANEO SLIDE Ryzen 7840U 512GB153,800円
ASUS ROG Ally Ryzen Z1 512GB89,800円
Lenovo Legion Go Ryzen Z1 Extreme 512GB134,860円

ホントは、Steam以外のゲーム用にROG Allyを欲しい時期もあったけど・・・
その金額払うなら、Steamでゲームを買い増した方が幸せだと言い聞かせました。
外でEpic Gamesを使い分けてまでプレイする暇は無いし、
Xbox Game Passでやりたいゲームはあんまり無いし、
サブスクだと無理しちゃうし、結局Steamで買っちゃうし、Steamのが快適。
FANZA GAMESやったらさすがにヤバいとも思ってる。

AAAタイトルはやらない

Steam Deckでは、ゲーミングPCとしてそこそこのグラフィック性能があり、
AAAゲームもプレイできるのですが、AAAゲームはやらない方が幸せです。
ゲームが動作することと、楽しめるか?ってことは別の話。
少なくとも私は、Steam DeckでAAAゲームをやろうとは思いません
サイバーパンク起動するけど・・・やっぱり全然楽しくないでしょう。

Steam Deckで快適に動くゲームとして、動作保証されているゲームは、
HD解像度(1280×800)が前提であり、HDでは1画面に表示される情報量が少なく見ずらい。
フルHD解像度(1980×1080)で無理やり表示したとしても、7インチ画面では文字も小さくなる。
小さい画面では情報量が増えるほどに眼も疲れるし、
年々細かい文字が厳しくなっているのは私だけでも無いハズ。

AAAゲームは高品質故に、本体負荷も大きくバッテリー持ちも悪くなり、ファンも回りまくる。
熱くなるし、うるさいし、本体も重いし、
ボタン配置にも難があるから、操作もしづらい。
色々とあって、本気のアクションゲームは無理なのよ。

そもそもの話、AAAゲームは、高スペックPCの大画面で楽しんでこそ面白い。
せっかく高品質な作品、Steam Deckでは活かせないし、FPSも出ない。

無理してやるためにゲーム設定いじるのもクソ面倒だし、微妙な解像度でやるのももったいない。

Steamには、5万本以上にも及ぶ膨大な数のゲームがあるので、
わざわざ高スペックゲームを最小構成でやる必要が無いのですよね。
他に楽しむべきゲームが大量に有るし、Steamなら安くも購入できる。

家庭用ゲーム機で発売するタイトルの大半は、Steamでも販売されるようになってますし、
日本メーカーが過去の名作ゲームも販売されまくり、
スマホやSwitchで買っていたゲーム、Steam Deckならより快適にプレイもできますからね。

必要スペックが低いゲームは、インストール容量も少ないわけで、
512GBの容量だけで、大量にゲームを持ち運べるのも最高なのです。

Steam Deckが登場したことで、
私の中にわざわざデスクトップでやらなくても良いゲームも増えている。
むしろ、Steam Deckでやりたいゲームも増えているのです。
外でやる為にとっておく、ポータブルPCゲームというNEWジャンル。
積みゲー消化するつもりで、どんどん積みゲーが増えていく。
それがSteam Deck。

外部出力できるゲームは限られる

Steam Deckは、専用ドッキングステーションが有りますが、
外部出力に難があるというのは、初代Steam Deckから変わっていません。

ドッキングステーションを接続しても、自動的に解像度が上がるわけではなく、
デフォルトでの出力解像度は、HD解像度(1280×800)のまま。
そのままテレビに映すと、粗い解像度のまま拡大表示されるだけ

Steam本体の設定を変更すれば、フルHDや4Kでも出力可能にはなるのですが、
高解像度で出力できても、快適なゲームプレイができるわけでは無いのです。

繰り返しますが、Steam DeckはHD解像度(1280×800)で快適プレイを保証しており、
フルHD解像度では、快適にできるゲームも大幅に減るのです。

よって、外部出力で使うなら、より本体負荷の少ない低スペックなゲームを選ぶ必要がある。
2Dゲームがメインとなり、私がよくやるのはカジュアルなサンドボックス系ゲームの素材集め、
あとはパーティーゲームとか、やっぱりインディーズゲームですね。

基本的にインストール容量が少ないゲームは、動作スペックも低いので、
インストールした容量で判断するのも一つの方法かと。ゲーム容量10GBが一つの目安。

まぁ、低スペックなゲームというと、誤解が生まれそうですが、
Steam Deckは、Nintendo Switchよりもグラフィック性能は圧倒的に上であり、
Switchで発売されているようなゲームタイトルなら、フルHD出力しても快適にプレイできる。
プレイ画質は自由にカスタマイズできるというのも、PCゲームならではの醍醐味。

ちなみに、出力解像度を変更する方法は、
外部出力解像度は、明るさ設定の下にある「外部の画面のスケーリング」より変更可能です。
※外部出力することで「外部の画面スケーリング」は表示されます。

デフォルトでは「解像度を自動設定」がオンとなっているので、
「解像度を自動設定」をオフにすることで、
外部出力で4K解像度(3840×2160)が選べるようになります。

20インチ未満のモバイルディスプレイなら、HD表示でも気にならないけど、
リビングに置いているテレビ、40インチ以上ならフルHDないと非常に残念な感じになります。
解像度が低いと、文字サイズや操作メニューの大きさも変わっちゃうからね。
2Dゲームでは1画面に表示されるエリアが狭くなり、
FPSを筆頭とする1人称視点のゲームやレースゲームでは、視野も狭くなったりもする。

友人宅や野外に持っていって、皆でPCゲームをやるみたいなことは面白いと思うのですけど、
液晶ディスプレイ持って行って、モバイルバッテリー持ってってとか、
配線も大変で気軽さとは程遠くもなるし、その準備する時間で冷めがち。
そんなことをするなら、最初からノートPCを持って行った方が早いのでした。

ストリーミングプレイはしない

自宅にゲーミングPCがあれば、Steam Deckを介してストリーミングゲームプレイできるのですが、
ストリーミングプレイするなら、別にSteam Deckじゃないくて良いです。

Steamのリモートプレイは、Steam Linkアプリで対応可能だということ。
Steam Linkアプリに対応したデバイスは非常に多く、
パソコン、スマートフォン、タブレット、VRデバイスでストリーミングできるのです。
Steamなら以前よりリモート専用機は不要なわけで、
PlayStation Portal リモートプレーヤーなんて買ったらダメでしょう。

Steam Link対応デバイス

デバイス名
パソコンWindows、macOS、Linux
スマートフォン・タブレットiPhone(iOS)、iPad(iPadOS)、Android
ストリーミングデバイスChromecast with Google TV(Android TV)、Apple TV(tvOS)
ラズベリーパイRaspberry Pi 3、3+、4
VRデバイスMeta Quest 2、3、Pro

最近のスマートフォンは、大画面化しており、高解像度で有機ELに対応したモデルも多い。
iPhone 15 Pro MaxとPixel 8 Proが、6.7インチ。Galaxy S24 Ultraが、6.8インチ。
Steam Deckの7インチと比較しても大差ないサイズ、それでいて軽量でコンパクト。

私は、iPad mini 6(8.3インチ)でSteam Linkを起動してリモートすることが多い。
コントローラーも、XBOX、プレステ、スイッチ・・・と好きなモノを使えますから。

デバイス名サイズ
インチ
解像度
パネルリフレッシュレート最大輝度HDR
iPhone 15 Pro Max6.7インチ1290×2796有機EL120Hz2000ニト
Pixel 8 Pro6.7インチ1344 x 2992有機EL120Hz2400ニト
Galaxy S24 Ultra6.8インチ1440×3120有機EL120Hz2600ニト
iPad mini 68.3インチ1488×2266液晶60Hz500ニト

ストリーミングなら、むしろSteam Deckではない方が快適にプレイできるのも事実。
タブレットやノートPCの方が高解像度で大画面、
余っているノートPCでリモートプレイしても良いわけで、
リモート側にスペック不要で高解像度出力もできてしまう。

パソコンなら当たり前にフルHD対応、ストリーミングアプリも選び放題、
Parcecを使えば簡単にWindows PCをリモート操作できるからSteam以外のPCゲームもできる

テレビの大画面でSteam Linkしたいなら、ストリーミングデバイスが一番安いです。
ゲーム用途で使うなら、Chromecast with Google TVよりもApple TV。
スペックもWiFiも高性能なので、ストリーミングゲームプレイも非常に安定しています。
ただ、Amazon Fire TV Stickは、Steam Linkに未対応なので気を付けて。

※参考→Amazon Fire TV Stick、Chromecast with Google TV、Apple TVの比較と違い。ストリーミングデバイスの選び方。

Apple TVは、Steam LinkだけでなくMoonlightにも対応済み。
Steam以外のゲームもストリーミング可能です。

※参考→Apple TV 4Kでできること。Apple TVのメリット・デメリット、対応アプリ。 | 俺の動画。

2023年末には、Meta Quest 3もSteam Linkに対応となったので、
VRゴーグル内に大画面を表示して、Steamゲームが可能となりました
Steam VRのVRゲームも、Meta Questならリモートプレイできるのも凄い。
Meta Questは、トラッキングもゴーグルだけで完結。これだけでPCVRゲームも遊べるのです。

Meta Quest 3、Quest 2、Quest Proの比較。メタ社VRデバイスの進化と違い、買うべきモデル。

ちなみに、Meta Questには、Immersedアプリも有るので、
仮想世界の中でリモートPC操作をすることも可能。
PC操作ができれば、Steam以外のゲームができるというのは言うまでも無く。
Apple Vision Proみたいな、空間コンピュータとしてビジネス用途にも使える。
Meta Questだけでなく、Metaというプラットフォームも凄いのでした。

2024年最新おすすめVRゴーグル。Meta Quest 3、PICO 4、Vision Pro、PlayStation VR2、Valve Index、HTC VIVE Proの比較と違い。

PC用VRにおすすめのゴーグルと違い

本体ストレージ容量64GBはダメ

Steam Deckは、microSDカードにゲームをインストールできるので、
本体ストレージ容量は要らず、64GBがコスパ最強・・・
って去年は言っていたのですけど、正直64GBモデルは辞めた方が良いです。

Steam Deckは、使うほどに不要なキャッシュが勝手に貯まる仕組み。
特に、複数ユーザーで利用する人は、不要なキャッシュも貯まるスピードも速い。
256GBになった今なら大丈夫だと思うけど、
こういったことを気にしたくないなら、有機ELの512GBが無難です。

私の場合、数か月使っているとディスク容量不足と表示されるようになり、
microSDにゲームインストールも不可能へ。
デスクトップモードでキャッシュ削除アプリも入れられず、
キャッシュ削除もできない状態になり、最終的にSteam Deckを初期化しました。

Steam Deckには、キャッシュ削除をする機能が備わっておらず、
標準システムには無い機能をインストールする為に、ちょっと複雑な工程も必要だったりする。
私は面倒なことはやりたくないし、そんなことしない為にSteam Deckも選んでいるからね。

幸いSteamのゲームデータは、自動的にクラウド同期される仕組みであり、
ゲームソフトは、全てmicroSDにインストールしている。
本体を初期化しても全く問題が無いというのが、ゲーム専用機の良いところだとも気づいた。
PCだったら怖くて初期化なんて気軽にできませんからね。

複数台で家族プレイ、Steamファミリー開始

Steam Deckは、複数のアカウントで使えるようになっており、
2024年3月に「Steamファミリー」が実装されたことにより、
Steamで購入したゲームを家族6人で共有できるようになりました。

誰か1人が買えば、家族6人で楽しめる。
各々のアカウントで購入したゲームは、自動的に家族皆で共有できる仕組み。

従来の「ファミリーライブラリシェアリング」とは違い、1本単位で貸し借りが可能であり、
同じゲームでなければ、同時にゲーム起動できるようになったのです。
ファミリーライブラリシェアリングでは、ライブラリごとの貸し借りであり、
誰かがゲームをやっている間は、ゲームすることが不可能でしたからね。

一緒に同じゲームをプレイしたいなら、2本のゲームが必要だけど、
それぞれ別のゲームを遊ぶなら、同時に最大6人まで遊べるってこと。

セーブデータは、アカウント単位で自動的にクラウド保存。
借りている側は、所有する人と同じようにオンラインプレイも可能なので、
貸し借りするというよりも、家族単位でゲーム所有するという感じですね。

Steamファミリー、ファミリーライブラリシェアリング、Remote Play Togetherの違い。PCゲームを家族で共有する方法。

ゲームソフトを1本しか所有していない場合、一緒に同じゲームは起動できないと言いましたが、
Steamには「Remote Play Together」も有りますからね。
Remote Play Together対応ゲームなら、ゲーム所有していない人とも遊べるし、
Remote Playは、Steam Linkアプリで参加できるストリーミングプレイ。
ゲスト側はスマホでも良いのです。

オンラインでローカルマルチプレイゲームをするって、ちょっと混乱するのですけど、
ローカルで一緒にプレイしているかのようにオンラインで一緒にプレイする機能。

1ソフトしか購入せずとも2人が同時にプレイできるわけで、
Nintendo Switchでは、ゲームソフト2本必要なのに、Steam Deckなら1本で良いのよ。

Steamのゲームは、各々のデバイスに重複インストールしておくことが可能であり、
物理的なゲームソフトを抜き差しする必要も無いし、
Steam Deckは、microSDにゲームをインストールしておけば、
microSDを抜き差しするだけでゲームも交換できてしまう。

例えば、Steam DeckでmicroSDにインストールして、
Steam Deck OLEDに挿しかえて即プレイするってことが可能。
もちろん、インストールしてあるゲームは、
Steamファミリーに登録しているユーザーなら誰でもプレイできるというわけ。

今の時代、ゲームソフトはダウンロードが主流であり、
他社ゲームプラットフォームでは、ファミリー共有という機能すらも無い
VRゲーム最大手のMetaも、本体ベースでの家族共有ですからね。

家族でMeta Questをアプリ共有する。1ソフト購入で2台同時プレイの裏技と注意点。メタクエスト2台持ちの活用方法。

Meta Questを家族で共有する方法

ダウンロードコンテンツでファミリー共有を開始したのがApple。
Appleがファミリー共有を導入したのが2014年。
Androidがファミリー共有を導入したのが2017年。
Steamがファミリー共有を導入したのが2024年。

Appleが、Apple Vision Proを販売開始したことで、
VRコンテンツまでファミリー共有するようになったわけで、
それに対抗する為に、Steamファミリーを開始したのでは?と思ってる。

コンテンツ共有のルール

メーカープラットフォーム主な対応デバイス共有できる人数共有システムの名称
AppleApp StoreiPhone(iOS)
iPad(iPadOS)
Mac(MacOS)
Apple TV(tvOS)
最大6アカウントファミリー共有
GoogleGoogle Play StoreAndroid
Android TV
最大6アカウントGoogle Playファミリーライブラリ
AmazonAmazon AppstoreFireタブレット
Fire TV(Fire OS)
12歳までの子供のみ共有可能
(Family Library)
MicrosoftMicrosoft Store(PC)Windows PC
MicrosoftMicrosoft Store(Xbox)Xbox Series X/S制限なし
※共有は1台のみ
ホームXbox
Sony Interactive
Entertainment
PlayStation StorePlayStation 4/5
PlayStation VR2
最大16アカウント
※共有は1台のみ
いつも使うPS4
コンテンツ共有とオフラインプレイ
任天堂My Nintendo StoreNintendo Switch最大8アカウント
※共有は1台のみ
いつもあそぶ本体
MetaMeta Quest StoreMeta Quest最大4アカウント
※共有は1台のみ
アプリの共有(App Sharing)
Valve CorporationSteamWindows PC
Mac(MacOS)
Linux
Steam OS
最大6アカウントSteamファミリー
Epic GamesEpic GamesWindows PC
Mac(MacOS)
Electronic Arts
(EA Games)
OriginWindows PC
Mac(MacOS)
BlizzardBattle.netWindows PC
Mac(MacOS)
UbisoftUbisoft StoreWindows PC
Mac(MacOS)
DMMDMM GAMESWindows PC
Mac(MacOS)

ダウンロード版ソフトは、基本的に貸し借りができないわけで、
任天堂スイッチでは、パッケージ版を購入すべき理由もここにある。

Switchダウンロード版ソフトのデメリット。複数家族(2台以上)で利用する際の注意点。

ニンテンドースイッチダウンロード版のデメリット

私だけが遊ぶハズだったPCゲーム、家族が気軽にできるならゲームも安く感じるし、
実際のところ、Steamのゲームは、どのプラットフォームよりも安く、
他のプラットフォームであるゲームは一通りあるし、無いのは任天堂のゲームくらい。

定期的にあるセールで激安購入もできるし、
世界最大のゲームプラットフォームであるが故に、買ったゲームができなくなる心配もない
結局のところ、本体よりもお金を使うのがゲームソフトですからね。
ゲームソフトがどこよりも安く買え、いつまでも遊び続けられることが一番安上がりなのでした。

任天堂スイッチやプレイステーションでは、
ゲームソフト自体も高額であり、家族に貸すこともできず、
ゲーム機が衰退すれば遊べなくなるリスクもあるのです。
実際、プレイステーションなんてリスクありまくりで、
初代PSVRゲームは、既にPSVR2ではプレイ不可能ですからね。最悪よ。

Steamは、ソニーや任天堂とは違い、コンテンツ配信のプラットフォーム。
コンテンツありきで生まれたゲーム機なので、Steamが潰れない限りコンテンツも生き続ける。
パソコンが有る限りプレイし続けられるし、
Steam Linkでストリーミングプレイできるデバイスも豊富ですからね。

私は2010年からSteamを愛用しており、Steamゲーム本数も数百本。
今まで買い集めてきた、その全てのゲームが家族6人で共有できるうようになってしまったわけ。
10年以上前に買ったSteamのゲームがSteam Deckでできるようになるとは思いもしなかったし、
こうなると、既に家庭用ゲーム機やスマホでゲーム買ってる場合では無いですね。

ゲームカセットという物体が無い時代、ゲームする権利を買ってるだけということを忘れずに。
権利の範囲も全然違うし、権利をどこに補償してもらうか?
っていったら圧倒的最大手のSteamでしょう。

Steam Deck OLEDまとめ

Steam DeckからSteam Deck OLEDに進化しただけでなく、
Steamというプラットフォームも進化しているということ。

Steam Deckは、家族でゲーム共有することまで考えられており、
Steam Deckが増えることで、ゲームをホストできるパソコンが1台増えるわけで、
ゲーミング専用PCが増える利点は、思ったよりも大きいとも感じました。
MacでもSteamができるといっても、Mac対応ゲームは非常に少ないからね。

パソコンってゲーム以外の用途にも使うので、誰かに貸すのも抵抗もある。
ゲーム専用のSteam Deckなら、余計なデータを見られる心配もないし、
下手にいじられても困らないから安心して貸せるし、なんかあった時のメンテナンスもラク。
子供のPCゲーム用に、余ったパーツでゲーム専用PCを用意する必要も無いのです。

そして、これからSteam Deckを購入するなら、液晶ではなく有機ELモデルです。
一体型モバイルゲーム機では、ディスプレイの重要性は高い
有機ELは、液晶より値段は高いとはいえ、
有機ELモデルの方がコストパフォーマンスは高いですからね。

ただ、勘違いしてはいけないのは、Steam DeckはPC前提であり、
本気ゲームは、Steam Deckでは無理あるサブ機。
なにをするにも、ゲーミングPCは1台無いと困ります。

結局パソコンかよってなるんですけど、既に家庭用ゲーム機って斜陽産業。
Steam Deckが普及しまくることで、よりこの傾向は強くなる気もしています。
皆さん気づき始めてますよね、高ぇええええって。

スマートフォンでも、なんでもできるような風潮ですが、
スマートフォンでは、Steamゲームはホストできませんし、
世の中のコンテンツは、ほとんどPCで作られていますからね。

こういったコンテンツ販売のルールや、
プラットフォームの仕組みを理解する為にも、パソコンは有った方が良い。
自分の子供にPCの仕組み、世の中の仕組みを理解してもらう為の導入アイテムとして、
Steam Deckがきっかけになれば良いんじゃないかなと。

私がパソコン使うようになったきっかけもPCゲーム。
ウルティマオンラインしながら、日々の会話はICQのみ。
当時は完全に終わっていたけど・・・
ホント何が功を奏するかは分からないものですね。

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この記事を書いた人

ファミコン世代のゲーマー。暇があればゲームしたい。
PCゲームをやる為にパソコンもいじりだし、
VR、オーディオ、カメラ・・・と日々浪費中です。

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