諸事情により、GTX1080を2枚も買ってしまったので・・・
→グラボメーカーが違うと、ベンチマークスコアはどれくらい変わるのか?オーバークロックモデルと比較検証してみた。
せっかくなので、SLIという高尚なモノに挑戦したいと思います。
実際やってみたら、思っていたよりも簡単。
PC内のスペースとか、ケーブルの配線とか、電力とか。
物理的な難易度の方が高いと思う。
自作PCなら、臨機応変に対応もできるハズだから。
SLI(エスエルアイ)と、CrossFire(クロスファイア)の違い。
グラボ2枚差し≒SLIっていうイメージでしたが、
SLI(Scalable Link Interface)って、NVIDIAのマルチGPU動作システムの事なのね。
AMDの場合はCrossFire(現代はCrossFireX)。名称は微妙に異なる。
SLIとCrossFireの違い
- SLI(Scalable Link Interface):NVIDIA
- CrossFireX:AMD
グラフィックボードを複数枚差して、スペック向上を図る技術。
グラボ一枚での限界値も、マルチGPUにすれば、より高クロック値を弾き出せる。
PCI Exopressに複数枚グラボを挿す、高性能グラボ2枚以上で、
性能がアップするという事はどちらも一緒。
今時は、GeforceのNVIDIA製グラボがシェアを占めるので、
SLI≒グラボ複数差しっていうイメージでも、あながち間違いでは無いんじゃないかと思う。
私自信、AMD製のグラボも長い事使ってないし、
今回もNVIDIAのGTX1080前提で、SLI環境を構築していきます。
SLIは同メーカーグラボで無ければいけないのか?SLI構築の条件。
SLIで調べてみると、皆さん同じメーカーの同じグラボでばかりSLI構築しているわけ。
私の場合、別メーカーのグラボでGTX1080が2枚あるので・・・
メーカー違いでもSLIは動作するのか?同じ製品である必要性はあるのか?
ってのは非常に不安になるポイント。
SLI動作する為の条件
- GPUチップが一緒である。
- ビデオメモリ(VRAM)も同容量でなければならない。
- クロック値は違っても大丈夫。低い方が適応となる。
- SLI対応のマザーボードを利用する。
- SLIブリッジで、グラフィックボード同士を連結する。
GTX1080とか、GTX1070とかのGPUチップが一緒であり、
同容量のVRAM(メモリ)であれば、SLIは問題無く動作するという事。
グラボメーカーが違ったり、グラボの形状が異なったり、
クロック値だって、別に違っても構わない。
ベースクロックや、ブーストクロック等のクロック違いは問題無い。
というわけで、私が持っている、
2つのクロック違いのGTX1080でもSLI構築できそうな感じでした。
→グラボメーカーが違うと、ベンチマークスコアはどれくらい変わるのか?オーバークロックモデルと比較検証してみた。
ZOTAC GeForce GTX 1080 AMP Edition ZT-P10800C-10P
- GPUチップ:GeForce GTX 1080
- ビデオメモリ(VRAM):8GB GDDR5X
- エンジンクロック:ベース 1683 MHz、ブースト1822 MHz
GALAXY GALAX GF PGTX1080/8GD5 HOF
- GPUチップ:GeForce GTX 1080
- ビデオメモリ(VRAM):8GB GDDR5X
- エンジンクロック:ベース 1733 MHz、ブースト1873 MHz
クロック値は低い方が適応となるという事で、
ZOTACの数値が基準になるのかな?
SLIの接続方法とSLIブリッジの種類。SLI HBとDual-Link SLIとの違い。
SLI構築するにあたり、よく分からなかったのが、
グラフィックボード同士を繋ぐ、SLIブリッジの種類。
従来のSLIブリッジとは異なる、
新型のHigh Bandwidth SLI Bridge(SLI HBブリッジ)も登場しているし、
各メーカーから、SLI専用のSLIブリッジも発売されている。
結局どれを買えばよいのか?って悩んだ。
GTX10シリーズ(GTX1080、GTX1070、Titan X)から、
新たに採用された「dual-link SLI mode」は、
SLI HBブリッジでのみ対応となるって話でしたが・・・
実際のところ、従来のSLIブリッジを2本購入して、
2重に並列接続してもdual-link SLI modeは動作するって話。
ただ、3000円で新型SLI HBブリッジは購入できるから、
わざわざ旧型のSLIブリッジを2本買う必要も無いじゃーん。
って気付いて、SLI HB ブリッジを購入しといた。ASRock製が安かった。
新型SLI HBブリッジなら間違いないし、
SLI HBブリッジの方が、安定して高スペック出るってよ。
ASRock GEFORCE SLI用 ブリッジ SLI HB Bridge 2S Card
各メーカーからも、SLI HBブリッジが発売されてますが、
スペック値が明確に変わるというわけでも無く、装飾という意味合いの方が強いかと。
MSI 2WAY SLI BRIDGE L 2-Way SLI用ブリッジアダプタ CB1296 2WAY SLI BRIDGE L
ちなみに、2way、3wayってのは、グラボの利用数(接続数)なのね。
多くの人が2枚でSLI構築するハズだから、
一般人なら2wayのSLIブリッジを選べばOK。
2wayは、基本的に2スロット空きで接続するタイプが多いです。
2スロット空きといっても、グラボデカいのでビタビタな感じになっちゃうんだけどね。
SLIの接続方法と設定方法。SLIが有効になっているのか確認する。
続いて、SLI構築を開始します。
PCI Exopress 2スロットに、SLIするグラボを2枚差します。
グラボに電源接続。白ケーブル不足の為、仕方なく赤ケーブル使ってます。
SLIブリッジでグラボ同士をつなぐ。新型HB SLI BRIDGEです。
PC内をいじる作業は、これでおしまい。
あとは、パソコン起動して、NVIDIAコントロールパネル画面を表示。
「3D設定」項目欄の「SLI、Surround、PhysXの設定」を選択する。
GeForce GTX1080が2枚認識されてましたが、
初期設定では、SLI設定は無効になってました。
SLI設定より、「SLIを無効にする」→「3Dパフォーマンスを最大化する」
にチェックを入れて、「適応」クリックで完了です。
あとはベンチマークスコアを見れば、SLI適応も実感できるかと。
グラボ2枚で約2倍の性能へ。ベンチマークスコアも凄いです。
SLI構築して気付いたデメリット。SLIの注意点。
SLI設定は意外と簡単でしたが、例によって苦戦しましたし、
SLI構築したからといって、全てのゲームが快適になるわけでも有りませんでした。
複数枚のグラボを挿すデメリット、感じなかったといえばウソである。
SLI対応マザーボードを利用する必要が有る。
マザーボードにより、SLIの性能も変わってくるし、
そもそもマザーボード自体がSLIに対応していないとSLI構築できないという事。
とはいえ、ゲーミング系のマザーボードなら、ほぼSLI対応しているので・・・
ハイエンドマザーボードというよりも、
ローエンドのマザーで無ければ、SLI対応のマザーボードになっているかと。
PCI-Express 16が2スロットあっても、CrossFireのみ対応だったりするんで、
不安なら、マザボのメーカーページで確認するのが確実。
マルチGPUとか、Supports NVIDIA Quad-GPU SLIとか、
AMD Quad-GPU CrossFireXとかとか、明記されてます。
全てのゲームがSLI対応しているわけでは無い。
SLI構築して、ベンチマークスコア計測して気づいた。
SLIしても、ベンチマークスコアが変わらないゲームも多いという事。
ソフトウェアが対応していなければ、グラフィック性能は変わら無いし、
もしくは下がる可能性も有るという事。
自分でやりたいゲームや、やる予定のゲームがSLI対応となっているか?
予め確認しておく事を推奨します。
まぁ、最新ゲームや高グラフィックゲームは、SLI対応しているし、
SLI対応していないゲームは、GTX1080一枚で限界まで対応できるハズだから。
高スペックグラボの場合は、関係無いかと。
ミドルスペックのグラボでSLIするくらいなら、
ハイスペックグラボに交換した方が、手っ取り早いし確実。
全てのゲームで、快適にゲームできるから。
グラボの消費電力は2倍へ。電源供給ケーブル数の問題。
SLIにするという事は、
一番電力を喰うパーツのグラフィックボードが増えるという事。
電源の電力が足らなくなる可能性が有ります。
グラフィックボード2枚でSLI構築した際の消費電力
- GTX980Ti:TDP250W×2 → 500W
- GTX1080:TDP180W×2 → 360W
実際、PCの消費電力を計測したところ、250W~300Wだった電力が、
500Wを超える電力を消費するようになりました。
オーバークロックしないのであれば、
GTX1080でSLI構築したところで、550Wも有ればギリ足りそうな感じでしたが・・・
550W電源では、グラボに電力供給する為のケーブル数も足りなくなりました。
PCI-E用の8ピン電源が足らない・・・
上がRM650x、下がRM550の電源。コネクタ数も違ったのね。
変換ケーブル使うのも面倒だし、容量的にも限界なので、
仕方なく650W電源のRM650xへ交換しました。
電源を交換すれば、配線も変わってしまうという。
電源を交換する前の配線。
電源交換後(SLI構築後)の配線。
マザーボードの電源コードカラーも変わっちゃったし、
白ケーブルも足らなくなっちゃった。
コルセアのスリーブケーブルで統一してた都合、色々と面倒でした。
→Corsair(コルセア)スリーブケーブルへ交換。ケーブル種類と対応のPC電源に注意。
SLIにしてから五月蠅くなった。発熱量の増加に伴う騒音問題。
GTX1080ともなると、ファンの数も多いワケ。
ただでさえ熱を発する、グラフィックボード、それが2倍になるから、
ファンも増えて、ケースファンも多く無いと多く無いと。夏場は特に怖い。
空冷PCですが、限界までファンを増やして、更にグラボファン。
なんか、こんな五月蠅かったっけっていう感じ。
ハイスペックグラボを積むって時点で、静音PCに限界があるのかもね。
水冷とかやりたくないし、グラボの水冷とか絶対むーりー。
PCケースの物理的スペースや、マザーボードの配線問題。
GTX1080を1枚積む時点でも、PCケースサイズには注意が必要でしたが、
SLIとなると、その馬鹿でかいグラボを複数設置しなければいけないという事。
SLIしたら、マザーボードに挿せなくなるケーブルが出てきました。
私のマザーボードの場合、2枚目のグラボが来る位置に、
PCケースファンの電源供給コネクタが有ったので・・・泣く泣く取り外し。
仕方なく、PC電源から直接ファン電源を取るようにしました。
特にマザーボードの下の方には、PCケース関連のケーブル類も多々ある。
SLIしてから、このケーブルを挿そうもんなら、物凄い大変。
私は、SLIした後に、USB2.0のケーブルが外れてしまい、
ピンセットと、箸を駆使しながら、なんとか差し込みました。
最上級スペックを目指すなら、SLIのコスパは悪くない。
グラボ一枚なら、上記の問題は解決します。
グラボ一枚で済むなら、一枚でやった方が良い。
下手なグラボでSLI構築するなら、私はRTX2080を推奨します。
RTX2080は格安で省エネだし、
→RTX2080に必要な電源。消費電力をGTX1080、GTX980Ti、GTX970と比較する。
グラボ一枚で十分高性能。十分なベンチマークスコア弾き出します。
→RTX2080とGTX1080とGTX980TIとGTX970とGTX660で、4Kゲームのベンチマークを比較する。
グラボメーカーは、格安なところで良い。
私はZOTACをよく選びます。
→グラボメーカーASUS、MSI、ZOTAC、GIGABYTEの違いと選び方。GTX1080でモデル比較して悩んだ結論。
とはいえ、
4K解像度でヌルヌルゲームを楽しみたいなら、SLI構築するしかないデス。
RTX2080のグラボ一枚で到達できないスペック。SLIなら楽勝。
下手にCPUやメモリに投資するよりは、コスパも良いですからね。
→グラボとPC(CPU、メモリ、マザボ)の関係は、どの程度ゲームへ影響するのか?
SLIする事で、グラボスペックは最大2倍近くにも上昇します。
ベンチマークスコアも段違い、圧倒的な差も出ました。
→GTX1080のSLIで4Kゲームのベンチマーク計測。SLIの消費電力とSLIに必要な電源。
費用は高い分、上昇値も高い。
グラボ2枚でも省エネだし、コスパも決して悪く無いです。
4K解像度の超高精細画質で、ゲームが動作する。
今有るゲームの最高設定で、ゲームができる。
これは本当に素晴らしい。
ただ2倍の費用が必要なので、
やる場合は、くれぐれも失敗しないように。
SLIやってやったっていう達成感。ハンパ無い。
結局のところ自己満なんですけどね。
コメント
コメント一覧 (1件)
SLIが生まれる前からマルチGPUをやってます、マザーの対応てすが、SLIはライセンス料をマザー毎に払わないと利用出来ないのです、よって安価なマザーが対応しない訳です、3/4Wayは対応を謳って居なくても
動作するマザーはありますが、パスカル以後は制限されてきてますね、
最新のRTX3シリーズではついに3090
のみ2WAY対応になってしまいましたね、それから電源ですが定格出力に加えて経年劣化を見ておかないと、
トラブルの原因となります、減りましたがHDDは電力不足に至ると故障
率が上がります