私がスノーピークで初めて買ったテントが、
エントリーパックTTというモデル。
スノーピークへの憧れから、2018年4月の発売開始と同時に購入。
他スノピテント(主にアメド)と悩みまくって購入して、
1年以上は使ってきましたので、そのメリット・デメリットについて。
主にアメニティドームとの比較したいと思います。
→スノーピーク アメニティードームのメリット・デメリット。アメドのLサイズを選んだ理由。
スノピのエントリーモデルの中では、一番好きなんですけども、
かまぼこ型テントならではの不便な点も有りましたので。
エントリーパックTTのメリット
テント&タープセットで格安
エントリーパックTTの「TT」は、TentとTarpの略。
スノピのテントとタープがこれ一つで手に入る。
エントリーモデルの「ヴォールト」と「ヘキサタープ」のセット。
タープは「アメニティタープ ヘキサLセット」と同等スペックなんで、
別々に買うよりも7,480円(6,800円+税)も安く買える。
セット内容もほぼ同じで、
アメニティタープの色味が微妙に違うくらい。
外袋も付いているので、別々で収納もできます。
上がテント、下がタープ。
テント「ヴォールト」単品でも使えるし、
タープだけでも使えるし、
テントに連結するコネクションテープも付いているので、
テントとタープを組み合わせて使うことも可能。
このセットだけで、テントの上にタープを被せて張るという技。
「小川張り」ができるのだ!
小川張りの難しさは、延長ロープの長さの調整。
専用テープが有るだけで、だいぶラクなのです。
→小川張りのメリット・デメリット。スノーピーク「ヘキサエヴォPro.」で試行錯誤して気づいた注意点。
テントは前室と後室も有る
かまぼこ型のテントは奥に長く、
前室も長く取ることができる。
タープと前室の合わせ技で、雨を完全に防げる荷物スペースができる。
寝室前の地面も濡れて無い方が良いですからね。
また、後室側にもスペースにも余裕が有り、
靴だけでなく荷物も置ける。
また、前室には横からの出入口も付いており、
フロントを締めてしまえば、寝室の丸見えも防げます。
消灯後は寝室も見えない方が、なにかと安心ですからね。
シェルターとしても使える
ヴォールトはテントとしてだけでなく、
ミニシェルターとしても使えます。
テントを外して外枠だけ使う、吊り下げ式のテントだからできること。
とりあえず、外幕を張ってしまえば、
子どものくつろぎの場として、テンションも上げておけるし、
コットを置いて、テント不要でそのまま寝たりも可能です。
暖かい時期なら、シェルターだけで寝るってのもラクだよね。
エントリーパックTTのデメリット
グランドシート&インナーマット別売り
エントリーパックTTには、
グランドシートとインナーマット(フロアマット)は付属しません。
これを買っただけでは、テントとしては成り立たないのです。
エントリーパックTT専用のマットの料金は14,800円+税。
なんだかんだで一緒に買うと、税込みで71,060円となります。
タープよりも、シート&マットの方が必須だと思うんだけど・・・
スノーピークトラップだなん。
まぁ、これはエントリーパックTTに限った話では無いですけど、
エントリーモデルを選ぶ人は、勘違いする私みたいな人も多いハズ。
ちなみに、グランドシートやインナーマットは、
同等サイズ商品なら他メーカーの物でも代用できます。
私は、コールマン2ルームハウス用のシートで代用してました。
微妙にサイズは違うのですが、問題なく使えます。
インナーマットも多少たわむくらい。全く問題なし。
スノーピーク価格に比べたら、半分以下の値段で済みますので。
芝生サイトならインナーマットだけでなんとかなりますけど、
土、砂地サイトだと、インナーマットだけだと厳しいです。
ウレタンマットやインフレーターマットとかも検討することになる・・・
なんならインナーマットすっ飛ばして、
極厚マットだけ敷いても良いんじゃないかとも思ってます。
→インナーマットとグランドシートの必要性と代用品。寝袋マットやコットとの違い。
ファミリーキャンプなら寝袋も必要ないんじゃないかと。
我が家では寝袋も使わなくなりました。
→寝袋の役割と必要性。家族キャンプは羽毛布団の方が快適な理由。
ロープとペグダウンが多すぎる
ヴォールトは、フレーム3本だけで組み立てやすい。
これは形にするまでの話。
実際、テントにする手間は他のテントと変わらないし、
むしろ私には苦痛なポイントが有りました。ペグです。
自立しないかまぼこ型テントなので、ペグダウンが必須。
張り網だけで16本も有り、
ペグダウンは、テント本体に10ヶ所と、張り網に16ヶ所、
合計26ヶ所もペグが必要となります。
テントに必要なペグ本数って、
風でぶっ飛ばないように多めになっていることも多いのですが、
ヴォールトの場合は、引っ張らないと綺麗に形も作れないわけで、
ペグを打たないと成り立たない。
上手く張らないと、しわしわで見た目も悪くなる。
ポールで自立するアメニティドームよりも、
打たなければならないペグ数も断然多いのさ。
ペグダウンするには、周りにスペースも必要となるわけで、
ロープのせいで使える場所も少なくなる。
また、ペグダウンが多いと、足も引っかかりまくります。
暗くなるとロープもペグも見えづらくなりますから、
子供が居る場合は、特に気をつけて。
テント付属のペグって強度も弱くて、
強度の有るペグも用意する事になると思うんですけど、
ペグが多いとこの値段も馬鹿にならない。
※私は村の鍛冶屋のペグとハンマーを愛用しています。
頑丈なペグって多いとスンゲーかさばるし、
収納にも困るし、ペグって重い。
ペグは少ないに越したことは有りません。
片面16.4mは区画サイトで厳しい
エントリーパックTTは、小川張りベースで考えられたセット。
テントとタープを縦に長く連結するので、片側1,640cmも必要になります。
区画サイトって10m×10m前後のサイトが多いので、
マニュアル通り綺麗に張るって無理です。
実際、ペグダウンの方向を変えるなり、
タープの向きを変えないと駄目。
タープをアレンジするって楽しさ、初心者にはまだ早い。
非自立式テントは難易度が高い
かまぼこ型のテントって、引っ張れば簡単に立ち上がりますが、
ペグダウンしないと立たないので、
テントを広げてから、設置場所を動かすってのが無理です。
自立しないってこういう事。
自立式のテント、アメニティドームとかランドブリーズとかは、
組み立ててから動かせる。後で間取りのデザインを微調整しやすい。
アメニティドーム。
ランドブリーズ。
いずれもペグダウンせずに、キレイに立つ。
テントの見た目もペグ次第なので、
地面が柔らかい河原の砂利とか、
海辺の砂浜とかだと、張りづらく綺麗に張るのも難しくなります。
あと、ベグダウンして引っ張る必要があるので、
一人での設置も難しいんですよね。
妻は一人でタープもテントも組み立ててますけど・・・私には無理。
最初の頃は、一発で思った場所に張るのが難しく、
タープから建てた方が全体像が把握しやすいと感じました。
タープの前後のポールも間違えてたり・・・恥ずかしい思い出。
入り口側に長いポール、後ろに短いポールを使いましょう。
テントの天井が低い
ヴォールトの室内高は150cm。
これは、ファミリーテントでは中々厳しい数値です。
150cmで余裕なのは、子どもと小柄な女子くらい。
快適なのは、私を除く家族だけ。
身長178cmの男子はしんどいから。
しかも、これ中央の高さが150cmだから、
ちょっと端に行くなんてことも辛くなるわけ。
しかも、インナーテントは吊り下げ式なので、
テント内の天井高は、もっともっと低くなる。
常に中腰というよりも、這って動くしか無いのさ。
テントが低ければ、出入り口も低いわけで、
行ったりきたりで、腰が腰がぁああああああ!?ってなる。
キャンプ行く毎に、身体に不具合が出る。
翌週末くらいまでなんかオカシイ。既に中年の身体。
ホントに老いは舐めないで欲しい。
・・・で、だ。
なんか定員は、大人4人までOKってなってるけども、
マジで大人4人でピッタリくらいなの。
うちの子どもは寝ると暴れるし、パパパパンチもしてくるから。
普通の大人よりも幅って必要なんじゃないんですかぁ?
特に冬場は結露とかも有るので、端まで寝ぶくれ無いわけで
2人~3人くらいで使うのがベストなんじゃないのん?って感じた。
あと、前室と後室が広いって言ったけど、
その代わりにインナーテント内は狭くなってます。
テント内に荷物が置ければ、前室に荷物を置く必要も無いので・・・
結局、インナー広いアメニティドームのが快適じゃね?とも思った。
自立タイプのアメドだと、インナーもたるまず端まで気持ちよく使えるのさ。
これはアメドのLです・・・結局、買ってるのーん。
メッシュが前後のみ、夏場は暑い
ヴォールトはメッシュの数が少なく、
シェルターもインナーも、前後にしかメッシュが有りません。
天井も低くベンチレーションも無い、
テントは二重で熱もこもりやすいので、夏場はちょっと厳しい。
風向きって違うだけで、全然風って通らないし、
夏場のシェルターって時点でスゲー暑い。
四方向メッシュでも、熱はこもりますからね。
そもそもシェルターとして使うには微妙過ぎるサイズ。
高さ的にも子供サイズ。
秘密基地みたいに遊ぶなら良いですけども。
男同士だと、かなりの密です。
タープはシールド加工されていない
付属するタープは、エントリーモデルのアメニティタープなので、
シールド加工されておらず、影が薄いです。
テントの通気性は良いとは言えず、タープの遮光性も低いので、
夏場の利用は気をつけた方が良い。
タープ下も暑く、テント内はサウナ・・・
私は、真夏の河原キャンプで死にそうになって日帰りました。
夏の日差しは舐めない方が良い。
個人的には、タープはデイキャンプ(BBQ)とかでも使うので、
タープこそちょっと良いモデルにした方が良いと思ってる。
HDタープの方が見た目も格好良いんだ。
HDタープシールドの方が断然涼しい。
結局、私はヘキサエヴォプロを買いましたけども。
エントリーパックTTまとめ
不満点を挙げまくりましたが、
エントリーパックTTのおかげで、かまぼこテントと、
ヘキサタープという二つのキャンプ道具に出会えたわけで、
キャンプしていくなら、このセットって通る道だとも感じました。
家族でキャンプを始めるとなると、
2ルームテントか?テント&タープか?の2択になるし、
2ルームよりは、テント&タープのがカッコ良い。
なにより、小川張りって見た目が最高。
カマボコの低いテントも、玄人感を醸し出している。
新たにエントリー2ルーム エルフィールドも出ましたけども・・・
ちょっと見た目がイマイチですからね。
→スノーピーク エントリー2ルーム エルフィールドのメリット・デメリット
特にスノーピークは、タープが格好良いと思っているので、
このヘキサタープを使うきっかけとしても有りです。
ただ、テント単体で考えるなら、
間違いなくアメニティドームのが快適。ファミリーは特に。
→スノーピーク アメニティードームのメリット・デメリット。アメドのLサイズを選んだ理由。
ヴォールトは、シェルターで使うのか?っていったら使わないし、
アメド×タープの方が快適なのは間違いない・・・
でも、それだと高いから、エントリーパックTTなんだよね。
まぁ、実際のところ、
キャンプっぽい雰囲気を楽しむ為にキャンプに行くわけで、
多少の不都合よりも、見た目を選ぶ自分も居る。
使っているうちに、色々と分かるのも面白いわけで、
キャンプってお金がかかるんですよねーん。
エントリーパックTTを買うと、スノーピーク製品を揃えたくなる。
スノーピーク会員制度という沼も危険なり。
→スノーピーク上級会員攻略。スノーピークポイントを貯めつつ安く買う方法。
無料のレギュラー会員でも良いと思ってるハズなんだけど、
どうしてもポイントを貯めてしまう私。
→スノーピーク会員ランクの違い。プラチナ会員になって気づいたデメリット。
スノーピークテントを買うことで、スノーピーカーになる。
これが最大のデメリットなんじゃないかなと。
同じようなアイテムで値段が倍々と違うので・・・ホント気をつけて。
今思えば、エントリーパックTTが沼の入り口でした。
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